等差数列
等差数列
各項の差 \(d\) を公差といいます。
文字通り、差が等しい数列なのです。
例を見ていきましょう。
例1
\(2,5,8,11,14,\cdots\)
各項の差がすべて \(3\) です。
つまり、公差が \(3\) の等差数列です。
初項は \(2\) です。
例2
\(5,\displaystyle \frac{13}{3},\displaystyle \frac{11}{3},3,\displaystyle \frac{7}{3},\cdots\)
公差が \(-\displaystyle \frac{2}{3}\) の等差数列です。
初項は \(5\) です。
等差数列の一般的な表示
初項 \(a\) 公差 \(d\) の等差数列は
\(a_{ 1 }=a\)
\(a_{ 2 }=a+d\)
\(a_{ 3 }=a+d+d\)
\(a_{ 4 }=a+d+d+d\)
なので
\(a_{ n }=a+\underbrace{d+d+d・・・d}_{ n-1個 }=a+(n-1)d\)
つまり、
\(a_{ n }=a+(n-1)d\)
暗記すべき公式といえばそうなのですが、導出も容易いので、理解を伴った暗記という状態になっておくべきです。
例題1
次の等差数列の一般項を求めなさい。
また、\(-66\) はこの数列の第何項か求めなさい。
初項 \(4\)、公差 \(-5\)
解説
\(a_{ n }=4+(n-1)×(-5)\)
なので、
\(a_{ n }=-5n+9\) ・・・一般項
これに、\(-66\) を代入して、
\(-66=-5n+9\)
を解いて、\(n=15\)
より、\(-66\) はこの数列の第 \(15\) 項
例題2
公差が \(3\) 、第 \(15\) 項が \(29\) である等差数列 \(\{a_{ n }\}\) の一般項を求めなさい。
解説
初項を \(a\) とすると、
\(a_{ 15 } =29=a+3(15-1)\)
つまり、\(29=a+3(15-1)\)
これを解いて、\(a=-13\)
よって、\(a_{ n }=-13+3(n-1)=3n-16\)
例題3
第 \(4\) 項が \(7\) 、第 \(20\) 項が \(31\) である等差数列 \(\{a_{ n }\}\) の一般項を求めなさい。
解説
初項を \(a\) 、公差を \(d\) とすると、
\(a+3d=7\)・・・第 \(4\) 項が \(7\)
\(a+19d=31\)・・・第 \(20\) 項が \(31\)
これを連立して解くと、
\(a=\displaystyle \frac{5}{2},d=\displaystyle \frac{3}{2}\)
よって、\(a_{ n }=\displaystyle \frac{5}{2}+\displaystyle \frac{3}{2}(n-1)=\displaystyle \frac{3}{2}n+1\)
例題4
次の数列が等差数列であるとき、\(x\) の値を求めなさい。
\(x^2,x,-15\)
解説
等差数列なので、真ん中の項は、左と右の項の平均になっています。
※ \(A,A+d,A+2d\)
\((A+A+2d)÷2=A+d\)
よって、 \((x^2-15)÷2=x\)
あとはこの \(2\) 次方程式を解くだけです。
\((x^2-15)÷2=x\)
\(x^2-15=2x\)
\(x^2-2x-15=0\)
\((x+3)(x-5)=0\)
\(x=-3,5\)
以上、\(2\) つの答えが求まりました。
参考
\(x=-3\)
\(x^2,x,-15\) は、\(9,-3,-15\)
となり、公差 \(-12\) の等差数列です。
\(x=5\)
\(x^2,x,-15\) は、\(25,5,-15\)
となり、公差 \(-20\) の等差数列です。