指数を含む関数の最大・最小
指数を含む関数の最大・最小
\(a^x=t\) とおき、 \(t\) についての \(2\) 次関数の最大・最小について考えます。
\(t\) の値の範囲が \(t \gt 0\) であることに注意します。
例題1
関数 \(y=2^x-4^x\) の最大値を求めなさい。
解説
定番パターンに対する慣れ、としか言いようがありません。
まずは、「底をそろえる」という基本からはじまります。
以下の解説のような式変形をします。
\(y=2^x-4^x\)
\(=2^x-(2^2)^x\)
\(=2^x-(2^x)^2\)
\(2^x=t\) とおくと、\(0 \lt t\)
\(y=t-t^2\)
つまり、\(2\) 次関数です。定義域が \(0 \lt t\) での最大値を求めます。
\(2\) 次関数の最大値を求めるのは数Ⅰで学習した通りになります。
つまり、グラフの概形を知ることで最大値を求めます。
これって平方完成をするということですね。
\(y=t-t^2\)
\(=-(t-\displaystyle \frac{1}{2})^2+\displaystyle \frac{1}{4}\)
\(0 \lt t\) の範囲でのグラフは上の青い太線部分です。
よって、\(t=\displaystyle \frac{1}{2}\) で、最大値 \(\displaystyle \frac{1}{4}\)
をとります。
よって、\(2^x=t\) とおいたので、 \(t=\displaystyle \frac{1}{2}\) のとき、
\(2^x=\displaystyle \frac{1}{2}\)
\(2^x=2^{-1}\)
なので、
\(x=-1\) で最大値 \(\displaystyle \frac{1}{4}\) をとります。
例題2
\(-1 \leqq x \leqq 3\) のとき、関数 \(y=4^x-2^{x+2}\) の最大値と最小値を求めなさい。
解説
\(2^x\) をもとに、 \(2\) 次関数にできそうですね。
これは発想力ではなくて、例題 \(1\) のように解く解法パターンを
知っているからこそです。
\(y=4^x-2^{x+2}\)
\(=(2^2)^x-2^x×2^2\)
\(=2^{2x}-4×2^x\)
\(=(2^x)^2-4×2^x\)
\(2^x=t\) とおくと、
\(y=t^2-4t\)
である。
定義域は、
\(-1 \leqq x \leqq 3\) より、\(2^{-1 } \leqq 2^x \leqq 2^3\)
なので、
\(\displaystyle \frac{1}{2} \leqq t \leqq 8\)
この範囲でのグラフをかきます。
\(y=t^2-4t\)
\(y=(t-2)^2-4\)
よって下図のようになります。
※グラフの比率は不正確です。わかりやすさ、かきやすさ優先でOKです。
よって、
\(t=8\) のとき、つまり、 \(2^x=8\) のときに最大値となる。
より、\(x=3\) のとき、最大値 \(32\)
\(t=2\) のとき、つまり、 \(2^x=2\) のときに最小値となる。
より、\(x=1\) のとき、最小値 \(-4\)