和の記号Σ(シグマ)・その1

和の記号 \(\varSigma\)(シグマ)

第 \(n\) 項が \(a_{ n }\) である数列の第 \(m\) 項から第 \(n\) 項までの和を

\(\displaystyle \sum_{ k = m }^{ n } a_k\)

と表します。


\(\varSigma\) は、シグマと読むギリシャ文字です。

これを見た瞬間

「難しい・・・!もうだめだ!!!」

と多くの人が数式アレルギーを発症するシグマ記号なのですが・・・

その気持ちはよくわかりますが、実は難しいことはやっていないんです。
下の例を見て下さい。
シグマはただの記号です。
ただの、足し算の約束事の表記方法です。

本当にただそれだけなんです・・・

例を見ていきましょう。

例1

\(\displaystyle \sum_{ k = 1 }^{ 5 } a_k=a_{ 1 }+a_{ 2 }+a_{ 3 }+a_{ 4 }+a_{ 5 }\)

シグマを見た瞬間、「ああ足し算なのね・・・」と頭にうかべばOKです。

\(k=1,2,3,4,5\) の \(5\) つのものの和だという意味です。

これだけです。ね!!難しくないでしょう!!

例2

\(\displaystyle \sum_{ k = 3 }^{ 6 } a_k=a_{ 3 }+a_{ 4 }+a_{ 5 }+a_{ 6 }\)

\(k=3,4,5,6\) の和だという意味です。
\(3\) 番目から \(6\) 番目までを足すんだね、ただそれだけでいいのです。

例題1

次の数列の和を \(\varSigma\) を用いない各項の和の形で表しなさい。

(1)\(\displaystyle \sum_{ k = 1 }^{ n } (2k+1)\)

(2)\(\displaystyle \sum_{ k = 3}^{ 10 } k^2\)

解説

(1)\(\displaystyle \sum_{ k = 1 }^{ n } (2k+1)\)

\(k=1,2,3,\cdots,n\) の和です。
つまり、
\(\displaystyle \sum_{ k = 1 }^{ n } (2k+1)\)
\(=(2\cdot1+1)+(2\cdot2+1)+(2\cdot3+1)\)\(+\cdots+(2\cdot n+1)\)
\(=3+5+7+\cdots+(2n+1)\)

(2)\(\displaystyle \sum_{ k = 3}^{ 10 } k^2\)

\(k=3,4,5,\cdots ,10\) の和です。
つまり、
\(\displaystyle \sum_{ k = 3}^{ 10 } k^2\)
\(=(3)^2+(4)^2+(5)^2+\cdots+(10)^2\)

例題2

次の式を、和の記号 \(\varSigma\) を用いて書きなさい。
\(4+9+16+\cdots+20^2\)

解説

\(4+9+16+\cdots+20^2\)\(=2^2+3^2+4^2+\cdots+20^2\)

なので、
\(4+9+16+\cdots+20^2=\displaystyle \sum_{ k = 2}^{ 20 } k^2\)

これだけです。

ちなみに、\(k=1\) からの和で表示することも多いので、別解として、

\(4+9+16+\cdots+20^2=\displaystyle \sum_{ k = 1}^{ 19 } (k+1)^2\)

これもOKです。
※その他の別解も無数につくれます。