半角の公式
半角の公式
sin2α2=1−cosα2
cos2α2=1+cosα2
tan2α2=1−cosα1+cosα
半角の公式と呼ばれるものは上の 3 つです。
これらの式は、暗記する必要は一切ありません。
余弦の 2 倍角の公式 ↓ とまったく同じ式だからです。
cos2α=cos2α−sin2α=1−2sin2α=2cos2α−1
例題で確認しましょう。
例題1
0<α<π2 で、cosα=23 のとき、
sinα2、cosα2、tanα2 の値を求めなさい。
解説
余弦の 2 倍角の公式で解決します。
sinα2
cos2α=cos2α−sin2α=1−2sin2α=2cos2α−1
ですが、
cos 2α=1−2sin2 α
を用いて、
cos α=1−2sin2 α2
です。
角度が半分ならば成り立つわけです。
この式に、cosα=23 を代入して、
23=1−2sin2α2
sin2α2=16
0<α<π2 で、sinα2>0 なので、
sinα2=1√6=√66
これで求まりました。
そもそも「半角の公式」は、余弦の 2 倍角の公式を上のように
式変形をすることで導かれるのです。
等式の変形をするだけなので、「半角の公式」は暗記する必要はまったくありません。
cosα2
では cos も同様に求めてみましょう。
余弦の 2 倍角の公式で解決します。
cos2α=cos2α−sin2α=1−2sin2α=2cos2α−1
ですが、
cos 2α=2cos2α−1
を用いて、
cosα=2cos2α2−1
です。
よって、
23=2cos2α2−1
cos2α2=56
角の条件より、
cosα2=√5√6=√306
もちろん、
sin2α2+cos2α2=1
を用いてもOKです。(1)で sinα2 が求まっていますので。
tanα2
tanα2=sinα2cosα2
を用いても解決します。
(1)(2)の結果を代入して、
tanα2=√66√306
=√6√30
=1√5
=√55
以上求まりました。
半角の公式
tan2α2=1−cosα1+cosα
で解くのならば、
tan2α2=1−231+23
より、
tanα2=√55
※角の条件より、符号は正
tan の半角の公式は、sin,cos の半角の公式から容易に導けますね。
あるいは、正確に暗記しましょう。
分母と分子、どちらが正でどちらが負だったか、忘れて迷うくらいなら、はじめから暗記しない方がましです。