三角方程式・その2

例題

\(0° \leqq \theta \leqq 180°\) のとき、次のような \(\theta\) を求めなさい。

\(2\sin \theta -1=0\)

解説

難しく考える必要はまったくありません。
ただの \(1\) 次方程式です。

\(\sin \theta\) がいくつならば、この等式は成り立ちますか?
という問題です。
中学数学のとき習った、 \(1\) 次方程式を解く手順そのままです。

\(2\sin \theta -1=0\)

左辺の \(-1\) を右辺に移項すると

\(2\sin \theta =1\)

両辺を \(2\) で割ると

\(\sin \theta =\displaystyle \frac{1}{2}\)

これを満たす \(\theta\) を求めるだけです。

単位円の図示から求めましょう。

\(\theta=30°,150°\)
と求まります。

例題2

\(0° \leqq \theta \leqq 180°\) のとき、次のような \(\theta\) を求めなさい。

\((\cos \theta -1)(2\cos \theta +1)=0\)

解説

\(2\) 次方程式です。

\(AB=0\) ならば、\(A=0\) または \(B=0\)
です。
中学 \(3\) 年で学習した、\(2\) 次方程式の基礎です。

つまり、
\(\cos \theta -1=0\) または、
\(2\cos \theta +1=0\)
をみたす \(\theta\) を求めたいわけです。

\(\cos \theta -1=0\) より、
\(\cos \theta =1\)
よって、
\(\theta =0°\)

また、
\(2\cos \theta +1=0\) より
\(2\cos \theta =-1\)

\(\cos \theta =-\displaystyle \frac{1}{2}\)

よって、
\(\theta =120°\)

以上より、\(\theta =0°,120°\) と求まりました。

別解

この問題が、\(2\) 次方程式であることを
よりわかりやすくするならば、

\(\cos \theta =t\) のように、置き換えをします。

与式は
\((\cos \theta -1)(2\cos \theta +1)=0\)
なので、
\(\cos \theta =t\) とすれば、

与式 \(=\)\((t -1)(2t +1)=0\)

もう \(2\) 次方程式そのものです!

あとは、\(2\) 次方程式を解いて、

\(t=\cos \theta\)
と戻せば上の解法と同じです。