組合せ

組合せ

組合せ

異なる \(n\) 個のものから \(r\) 個を選んで組にしたものを、
\(n\) 個から \(r\) 個とる組合せといい、その総数は

\(_n \mathrm{ C }_r=\displaystyle \frac{_n \mathrm{ P }_r}{r!}\)


例1
\(4\) 人から、罰ゲームをする \(2\) 人を決めます。誰と誰が罰ゲームをするのか、その組み合わせは

\(_4 \mathrm{ C }_2=\displaystyle \frac{4×3}{2×1}=6\)(通り)

例2
\(5\) 人から \(3\) 人を選ぶ組み合わせは

\(_5 \mathrm{ C }_3=\displaystyle \frac{5×4×3}{3×2×1}=10\)(通り)

順列との違いは、\(r\) 個を選んだものを、一列に並べないということです。
選んで、それで終わり、これが組合せです。

順列と組合せの関係

異なる \(n\) 個のものから \(r\) 個を選んで、それで終わり。\(_n \mathrm{ C }_r\)

異なる \(n\) 個のものから \(r\) 個を選んで、一列に並べる。\(_n \mathrm{ P }_r\)

しっかりと区別しましょう。

上の例でも見た通りですが、\(4\) 人から、罰ゲームをする \(2\) 人を選ぶ組み合わせは

\(_4 \mathrm{ C }_2=\displaystyle \frac{4×3}{2×1}=6\)(通り)ですが、

もし、罰ゲームを先にやる人と後にやる人、順番まで決めるなら

\(_4 \mathrm{ P }_2=4×3=12\)(通り)です。

組合せなら、「\(A,B\) 」の \(2\) 人が罰ゲーム
順列なら、「\(A,B\)」 の順で罰ゲームと「\(B,A\)」 の順で罰ゲーム

と \(2\) 倍の関係になっています。
これは、選ばれた \(2\) 人を一列に並べる \(2!=2\) 通り、この \(2\) 倍になることを意味しています。

繰り返しになりますが、\(4\) 人から \(2\) 人を選んで並べるのが \(12\) 通り。
その中で、同じ \(2\) 人が選ばれているもの(\((A,B)\) と\((B,A)\)のように)を、同一とみなすなら、\(12÷2=6\) (通り)

これが組合せです。

順列を重複の数で割ったものが組合せなのです。


\(5\) 人から \(3\) 人を選び並べると

\(_5 \mathrm{ P }_3=5×4×3=60\)(通り)

並び方を無視すれば
\(ABC\)
\(ACB\)
\(BAC\)
\(BCA\)
\(CAB\)
\(CBA\)
の \(6\) 通りは同一の組合せです。
※この \(6\) 通りは、\(3!=3×2×1\) で求まります。

よって、\(5\) 人から \(3\) 人を選ぶ組み合わせは

\(_5 \mathrm{ C }_3=\displaystyle \frac{5×4×3}{3×2×1}=10\)(通り)

組合わせの関係式

以下の式が成り立ちます。

\(_n \mathrm{ C }_r={}_n\mathrm{ C }_{n-r}\)


\(_6 \mathrm{ C }_2={}_6\mathrm{ C }_{6-2}={}_6\mathrm{ C }_{4}\)

\(_6 \mathrm{ C }_2=\displaystyle \frac{6×5}{2×1}=15\)(通り)

\(_6 \mathrm{ C }_4=\displaystyle \frac{6×5×4×3}{4×3×2×1}=15\)(通り)

確かに一致しますね。

なぜこの関係式が成り立つのか。

\(A,B,C,D,E,F\) の \(6\) 人から \(4\) 人の掃除当番を選んでみましょう。

例えば、\(A,C,D,F\) を掃除当番として選んだとします。
このとき、

掃除当番にならない \(2\) 人を選んだのと同じことです。

\(B,E\) が掃除当番にならない、と選べば、\(A,C,D,F\) を掃除当番として選ぶことになります。

つまり、
\(6\) 人から \(4\) 人を選ぶことと
\(6\) 人から \(2\) 人を選ぶことは、
一致するのです。

つまり組合せの総数とは、
異なる \(n\) 個のものを \(r\) 個グループと \(n-r\) 個グループに分ける分け方の総数と一致します。

例題1

男子 \(3\) 人、女子 \(4\) 人の合計 \(7\) 人のグループから、\(4\) 人を選ぶとき、次の問いに答えなさい。

(1)\(4\) 人の選び方は全部で何通りありますか。
(2)男子 \(2\) 人、女子 \(2\) 人となる選び方は何通りありますか。
(3)必ず、\(A\) くん (男子)と \(P\) さん(女子)が選ばれる選び方は何通りありますか。

解説

(1)\(4\) 人の選び方は全部で何通りありますか。

男女の区別をまったく考慮する必要がありません。
\(7\) 人から \(4\) 人を選ぶ組合せより、

\(_7 \mathrm{ C }_4=\displaystyle \frac{7×6×5×4}{4×3×2×1}=35\)(通り)

※もちろん、選ばれない \(3\) 人に着目しても同じです。

\(_7 \mathrm{ C }_3=\displaystyle \frac{7×6×5}{3×2×1}=35\)(通り)

(2)男子 \(2\) 人、女子 \(2\) 人となる選び方

男子 \(3\) 人から \(2\) 人を選ぶ組合せは、\(_3 \mathrm{ C }_2\) 通り

女子 \(4\) 人から \(2\) 人を選ぶ組合せは、\(_4 \mathrm{ C }_2\) 通り

よって、求める総数は、

\(_3 \mathrm{ C }_2×_4 \mathrm{ C }_2=\displaystyle \frac{3×2}{2×1}×\displaystyle \frac{4×3}{2×1}=18\) 通り

(3)必ず、\(A\) くん (男子)と \(P\) さん(女子)が選ばれる

\(4\) 人のうち、\(2\) 人はすでに選ばれています。残りの \(2\) 人の選ばれ方の総数を求めればよい。

全 \(7\) 人のうち、\(A,P\) を除く \(5\) 人から、\(2\) 人を選べばよいので、

\(_5 \mathrm{ C }_2=\displaystyle \frac{5×4}{2×1}=10\) 通り