組合せと確率

組合せと確率

基本的に確率は、「場合の数」を求めることに終始します。
適切に場合の数を求められるように、必要ならば「場合の数」の単元を読み返しましょう。

例題1

男子 \(4\) 人、女子 \(3\) 人の合計 \(7\) 人から、\(3\) 人の代表を選ぶとき、次の確率を求めなさい。

(1)男子だけが選ばれる確率

(2)\(1\) 人だけ男子が選ばれる確率

解説

両問に共通の分母をまず求めておきましょう。

起こりうる全場合の数は、\(7\) 人から、\(3\) 人を選ぶ組合せで、

\(_7 \mathrm{ C }_3=\displaystyle \frac{7×6×5}{3×2×1}=35\)(通り)

(1)男子だけが選ばれる確率

男子 \(4\) 人から、\(3\) 人の代表を選ぶ場合、

\(_4 \mathrm{ C }_3=_4 \mathrm{ C }_1=4\)(通り)

よって求める確率は、\(\displaystyle \frac{4}{35}\)

(2)\(1\) 人だけ男子が選ばれる確率

男子 \(1\) 人、女子 \(2\) 人が選ばれるということです。

男子 \(4\) 人から、\(1\) 人の代表を選ぶ場合、

\(_4 \mathrm{ C }_1=4\)(通り)

女子 \(3\) 人から、\(2\) 人の代表を選ぶ場合、

\(_3 \mathrm{ C }_2=_3 \mathrm{ C }_1=3\)(通り)

よって求める確率は、\(\displaystyle \frac{4×3}{35}=\displaystyle \frac{12}{35}\)

例題2

赤玉 \(4\) 個、白玉 \(3\) 個の合計 \(7\) 個から、\(3\) 個の玉を取り出す。次の確率を求めなさい。

(1)赤玉だけ取り出される確率

(2)赤白混合で取り出される確率

解説

(1)赤玉だけ取り出される確率

取り出された \(3\) 個の玉の色は
(赤赤赤)
(赤赤白)
(赤白白)
(白白白)
の \(4\) パターンだから、答えは \(\displaystyle \frac{1}{4}\)

これが間違いだってわかりますか?

それぞれが、根本事象ではないからです!

確率を求めるときは、同じものを区別するように心がけましょう!

起こりうる全場合の数は、\(7\) 個から、\(3\) 個を選ぶ組合せで、

\(_7 \mathrm{ C }_3=\displaystyle \frac{7×6×5}{3×2×1}=35\)(通り)

赤玉 \(4\) 個から、\(3\) 個が選ばれる場合、

\(_4 \mathrm{ C }_3=_4 \mathrm{ C }_1=4\)(通り)

よって求める確率は、\(\displaystyle \frac{4}{35}\)

※ちなみに、例題1の(1)と完全に同じ問題です。違いは、玉なのか、人なのか、それだけだからです。完全に同一問題です。

(2)赤白混合で取り出される確率

(赤赤白)の場合と、(赤白白)の場合がありますね。

それぞれ求めましょう。

(赤赤白)の場合

赤 \(4\) 個から、\(2\) 個選ぶ場合、

\(_4 \mathrm{ C }_2=6\)(通り)

白 \(3\) 個から、\(1\) 個選ぶ場合、

\(_3 \mathrm{ C }_1=3\)(通り)

より、\(6×3=18\) 通り

(赤白白)の場合

赤 \(4\) 個から、\(1\) 個選ぶ場合、

\(_4 \mathrm{ C }_1=4\)(通り)

白 \(3\) 個から、\(2\) 個選ぶ場合、

\(_3 \mathrm{ C }_2=3\)(通り)

より、\(4×3=12\) 通り

以上、合わせて、\(18+12=30\) 通りなので求める確率は

\(\displaystyle \frac{30}{35}= \displaystyle \frac{6}{7}\)

※(赤赤白)の場合の確率 \(\displaystyle \frac{18}{35}\) と(赤白白)の場合の確率 \(\displaystyle \frac{12}{35}\) の和、 \(\displaystyle \frac{18}{35}+ \displaystyle \frac{12}{35}=\displaystyle \frac{30}{35}= \displaystyle \frac{6}{7}\)

でもOKです。

別解・余事象の利用

取り出された \(3\) 個の玉の色は
(赤赤赤)
(赤赤白)
(赤白白)
(白白白)
の \(4\) パターンです。
(赤赤赤)の確率は(1)で求めていて、\(\displaystyle \frac{4}{35}\)

より、(白白白)の確率を求めて、全体から引きます。

白 \(3\) 個から、\(3\) 個選ぶ場合、

\(_3 \mathrm{ C }_3=1\)(通り)なので、(白白白)の確率は \(\displaystyle \frac{1}{35}\)

よって、赤白混合で取り出される確率は、全場合から、(赤赤赤)と(白白白)の確率を引いたものなので、

\(1-\displaystyle \frac{4}{35}-\displaystyle \frac{1}{35}=\displaystyle \frac{6}{7}\)