【センター試験ⅠA】図形の性質02
センター試験・過去問研究
センター試験の過去問を徹底解説します。
センター試験とはどれくらいのレベルの問題が出るのか、どのような出題があるのか、まずは経験値をつみましょう!
\(\angle A \) の二等分線と辺 \(BC\) との交点を \(D\) とすると、\(BD=\displaystyle \frac{ア\sqrt{イ}}{ウ}\) である。
解説
これは、素早く正確に作図できる。もちろん不正確な作図でも答えを出せるのだけれど、
正確な作図の練習は常日頃からやっておくべきである。
まず正方形のマス目を薄くかいて、辺の長さの比 \(2:1\) をとります。
目分量ではあるが、短時間で正確に近づけられるものはやっておきましょう。
角の二等分線と辺の比より、
\(CD:BD=AC:AB=1:2\)
つまり、\(BD=BC×\displaystyle \frac{2}{1+2}\)
\(BC\) は三平方の定理より \(\sqrt{5}\)
よって、\(BD=BC×\displaystyle \frac{2}{3}=\displaystyle \frac{2\sqrt{5}}{3}\)
ア=2、イ=5、ウ=3
では続きです。
\(AB \cdot BE=\displaystyle \frac{エオ}{カ}\) であるから、 \(BE=\displaystyle \frac{キク}{ケ}\) である。
解説
三角形が先にある状態から、円を作図するのはなかなか難しいものです。
あまりきれいにかけなくとも構いませんが、図形的性質を探ることで作図ができます。
下図のように、この円の中心 \(O\) をとれます。
まず、この円は点 \(D\) で辺 \(BC\) に接するので、赤い点線の上に中心があります。
そして、点 \(A\) を通るので、\(AO=DO\) です。目分量でとりましょう。
※\(AD\) の垂直二等分線をとっても良いですね。
さて、フリーハンドでの円の作図ですから、歪んでもOKです。
さて、\(AB \cdot BE\) を求めるのですが、これは図をみれば明らかに「方べきの定理」です。
\(AB \cdot BE=BD^2\) で、\(BD=\displaystyle \frac{2\sqrt{5}}{3}\) は先ほど求めていますから、
\(AB \cdot BE=\displaystyle \frac{20}{9}\)
より、エ=2、オ=0、カ=9
また、\(AB=2\) なので、
\(2 \cdot BE=\displaystyle \frac{20}{9}\) より、
\(BE=\displaystyle \frac{10}{9}\)
より、キ=1、ク=0、ケ=9
さて続きです。
\(\displaystyle \frac{BE}{BD} コ \displaystyle \frac{AB}{BC} \) であるから、直線 \(AC\) と直線 \(DE\) の交点は辺 \(AC\) の端点 \(サ\) の側の延長上にある。
0 \(\lt\)
1 \(=\)
2 \(\gt\)
3 \(A\)
4 \(C\)
解説
\(サ\) は、図を正確にかいてきた人には、図を見ただけで検討がつきます。
\(C\) の側で交わりますね。サ=4です。
さてこれを論理的に説明するのが \(\displaystyle \frac{BE}{BD} コ \displaystyle \frac{AB}{BC} \) の式になります。
特に頭を使わずに計算すれば、
\(BE=\displaystyle \frac{10}{9}\)
\(BD=\displaystyle \frac{2\sqrt{5}}{3}\)
\(BC=\sqrt{5}\)
は今まで求めてきました。\(AB=2\) なので、
\(\displaystyle \frac{BE}{BD} =BE÷BD=\displaystyle \frac{\sqrt{5}}{3} \)
\(\displaystyle \frac{AB}{BC} =\displaystyle \frac{2}{\sqrt{5}}=\displaystyle \frac{2\sqrt{5}}{5} \)
よって、\(\displaystyle \frac{BE}{BD} \lt \displaystyle \frac{AB}{BC} \)
コ=0
です。
この不等式の意味するものは、下図のように平行になるとき、上の式は等号になるということです。
では続きです。
とにかく図である。
\(\displaystyle \frac{CF}{AF}\) を求めるのは、メネラウスの定理であるとすぐにわかりますね。
今までの図のままで解けるならそれで良いのですが、すでに図がごちゃごちゃになっている人は、ここで書き直すのもありです。
メネラウスを適用するためには、図は不正確で構わないので、
こんな図をさっと改めてかいてから計算するのも実践的です。
必要なのは、辺の比です。
\(AB=2\)、\(BE=\displaystyle \frac{10}{9}\) なので、
\(AE:EB=(2-\displaystyle \frac{10}{9}):\displaystyle \frac{10}{9}=4:5\)
メネラウスの定理より、
\(\displaystyle \frac{CF}{AF}=\displaystyle \frac{5}{8}\)
※メネラウスの定理を使わずにこれを求める方法もおすすめで、このページにて解説しています。
より、シ=5、ス=8
\(AC=1\) なので、\(CF=1×\displaystyle \frac{5}{8-5}=\displaystyle \frac{5}{3}\)
より、セ=5、ソ=3
続きです。これで最後です。
次の タ には下の0~3から当てはまるものを一つ選べ。
点 \(D\) は \(\triangle ABF\) の タ
0 外心である
1 内心である
2 重心である
3 外心、内心、重心のいずれでもない
解説
先のメネラウスの定理で、\(AC:CF=3:5\) がわかった。
図に入れると
問題文によれば、
「したがって、\(BF\) の長さが求まり、\(\displaystyle \frac{CF}{AC} = \displaystyle \frac{BF}{AB} \) であることがわかる」
本当に \(BF\) の長さが求まるのか、そしてそれがいくつであるのかは一切聞かれていません。
その結果、\(\displaystyle \frac{CF}{AC} = \displaystyle \frac{BF}{AB} \) である。
と教えてくれています。このことから \(D\) が外心なのか内心なのか重心なのかが決まるよ
うです。
ではそこに注目すると、
これは、\(BC\) が角 \(B\) を二等分していることを示しています。
角の二等分線上に \(D\) があるのですから、内心になりそうです。
こんなときは、先にかいていた正しい図や、問題分を読み返しましょう。
実際、角 \(A\) の二等分線上に \(D\) はあります。
タは 1です。
※ \(BF\) は三平方の定理で求まります。