【センター試験ⅠA】整数の性質02

センター試験・過去問研究

センター試験の過去問を徹底解説します。
センター試験とはどれくらいのレベルの問題が出るのか、どのような出題があるのか、まずは経験値をつみましょう!

(1)\(144\) を素因数分解すると

\(144=2^{ア}×イ^{ウ}\)

であり、\(144\) の正の約数の個数は \(エオ\) 個である。

筆者注 続く


解説

サービス問題ですね。素因数分解をするだけです。
\(144=2^4×3^2\) なので、

ア=4、イ=3、ウ=2

また、\(144\) の正の約数の個数は、\((4+1)(2+1)=15\) 個

エオ=15

では続きです。

(2)不定方程式

\(144x-7y=1\)

の整数解 \(x,y\) の中で、\(x\) の絶対値が最小になるのは

\(x=カ\)
\(y=キク\)

であり、すべての整数解は、\(k\) を整数として

\(x=ケk+カ\)
\(y=コサシk+キク\)

と表される。

筆者注 続く

解説

不定方程式には、一般的な解法、つまり互除法を用いた解法があります。

本問も、互除法で解いても良いのですが、
係数が \(7\) と小さいため、探索して解いた方が時間がかからないかもしれません。

\(144x-7y=1\)

\(140x+4x-7y=1\)
\(7(20x-y)+4x=1\)

つまり、左辺は
\(7\)の倍数 \(+4x\)
となりました。

右辺の \(1\) は \(7\)の倍数 \(+1\) なので、

\(4x\) が \(7\)の倍数 \(+1\) になることがわかります。

あとは調べます。
\(x=2\) で\(4x=8=7+1\) が見つかります。

より、
\(144x-7y=1\)
を満たす \(x=2\) です。
このときの \(y\) は、ちょろっと計算して、\(y=41\) と求まります。

不定方程式の解は、あとは芋づる式にわかります。

\(k\) を整数として、
\(x=7k+2\)
\(y=144k+41\)
です。

これは、カ、キクより先に、ケ、コサシが求まったことになります。

ケ=7、コサシ=144

整数解 \(x\) の絶対値が最小なものは、\(k\) に整数を代入して調べるだけです。
\(k=0\) のとき、\(x=2\)
\(k=-1\) のとき、\(x=-5\)
\(k=1\) のとき、\(x=-9\)

より、\(k=0\) のとき、\(x=2\) が最小。
このときの \(y\) は、\(y=144k+41\) に \(k=0\) を代入して、\(y=41\)

より、カ=2、キク=41

(3)\(144\) の倍数で、\(7\) で割ったら余りが \(1\) になる自然数のうち、正の約数の個数が \(18\) 個である最小のものは \(144×ス\) であり、正の約数の個数が \(30\) 個である最小のものは \(144×セソ\) である。

筆者注 以上

解説

求める自然数を \(N\) とすれば、
\(N=144x=7y+1\)
※ただし、\(x,y\) は整数

と表せます。
これは(2)で解いた不定方程式、\(144x-7y=1\) を利用できますね。
\(144x-7y=1\) を変形すると、\(144x=7y+1\) になるからです。

この式を満たす \(x\) は、(2)ですでにわかっています。

\(x=7k+2\) ただし、\(k\) は整数

なので、\(x=2,9,16,23,30,\cdots\) という等差数列です。

\(144x\) の約数の個数について考えるので、素因数分解すると

\(144x=2^4×3^2×x\)

さて、正の約数の個数が \(18\) 個の最小のときは、\(x\) が小さい順に調べれば見つかります。穴は \(ス\) と \(1\) 桁なので、\(x=2,9\) のいずれかが答えになることもわかっています。

\(x=2\) のとき、
\(144x=2^4×3^2×2=2^5×3^2\)
このときの約数の個数は、\((5+1)(2+1)=18\) 個なので、これが答えです。

よって、ス=2

最後です。正の約数の個数が \(30\) 個の最小のときですが、これも \(x\) が小さい順に調べれば見つかります。
\(x=23\) のときに、\(144x=2^4×3^2×23\) となり、約数の個数は
\((4+1)(2+1)(1+1)=30\)
と見つかります。

セソ=23