集合と要素
集合とは
集合の表し方
「1けたの奇数」のように、範囲がはっきりしたものの集まりを集合といいます。
集合を構成する \(1\) つ \(1\) つのものを要素といいます。
集合の表し方は、要素の満たす条件を書く方法と、要素を書き並べる方法があります。
例:「1けたの奇数全体の集合A」
\(A=\{x | xは1けたの奇数\}\)
\(A=\{1,3,5,7,9\}\)
要素の個数が多い集合は、一部の要素を並べて、残りは・・・で表すこともあります。
例:「2けたの偶数全体の集合A」
\(A=\{10,12,14,16,・・・,98\}\)
要素の表し方
\(a\) が集合 \(A\) の要素であることを
\(a \in A\) や \(A \ni a\) で表します。
\(b\) が集合 \(A\) の要素でないことを
\(b \notin A\) で表します。
例
\(A=\{x | 60の正の約数全体\}\)
\(5 \in A\)
\(40 \notin A\)
部分集合・全体集合・空集合
部分集合
集合 \(A\) と集合 \(B\) について、\(A\) のすべての要素が \(B\) の要素でもあるとき、
\(A\) は \(B\) の部分集合であるといい、\(A \subset B\)
で表します。
例1
\(A=\{x | 10の正の約数全体\}\)
\(B=\{x | 30の正の約数全体\}\)
のとき、\(A \subset B\)
例2
\(A=\{x | -3 \lt x \lt 3\}\)
\(B=\{x | -1 \lt x \lt 3\}\)
のとき、\(B \subset A\)
全体集合と空集合
部分集合の対になる言葉として、全体集合があります。
部分に対して、全体です。全体集合とは、要素の全体をあらわす集合です。
はっきり言って、この言葉にあまりこだわる必要はありません。
また、要素が \(1\) つもない集合を空集合といい、\(\phi\)(ファイ)で表します。
空集合は、あらゆる集合の部分集合になります。
例題1
全体集合を \(U=\{1,4,9\}\) とする。 \(U\) の部分集合をすべてかきなさい。
解説
要素の個数が \(0\) 個、\(1\) 個、\(2\) 個、\(3\) 個と順にかき出していきます。
\(\phi\)
\(\{1\}\)、\(\{4\}\)、\(\{9\}\)
\(\{1,4,\}\)、\(\{1,9\}\)、\(\{4,9\}\)
\(\{1,4,9\}\)
以上、 \(8\) つです。
\(U\) 自身も \(U\) の部分集合です。注意してください。
そして、空集合も部分集合です。
要素の数が \(n\) 個の集合の部分集合は \(2^n\) 個あります。
※数学Aの場合の数の考え方でわかります。