平方根の整数部分と小数部分

平方根の整数部分と小数部分

\(\sqrt{x}\) の整数部分を \(a\) 、小数部分を \(b\) とするとき、

\(b=\sqrt{x}-a\)

(小数部分)=(もとの数)ー(整数部分)

例えば、\(\sqrt{2} = 1.4142\cdots \) ですが、
その整数部分は \(1\) 、小数部分は \(0.4142\cdots \) です。
\(\sqrt{2} = 1+0..4142\cdots \)
なので、両辺から \(1\) を引いて、
\(\sqrt{2} -1= 0..4142\cdots \)

つまり、\(\sqrt{2}\) の小数部分は \(\sqrt{2} -1\) です。

例題1

\(\displaystyle \frac{1}{\sqrt{5}-2}\) の整数部分を \(a\) ,小数部分を \(b\) とするとき、

\(ab+b^2\) の値を求めなさい。

解説

\(\displaystyle \frac{1}{\sqrt{5}-2}=\displaystyle \frac{\sqrt{5}+2}{(\sqrt{5}-2)(\sqrt{5}+2)}\)

\(=\sqrt{5}+2\)

\(\sqrt{4} \lt \sqrt{5} \lt \sqrt{9}\)

より、 \(2 \lt \sqrt{5} \lt 3\)
つまり、
\(\sqrt{5}\) の整数部分は \(2\) であり、

\(\displaystyle \frac{1}{\sqrt{5}-2}=\sqrt{5}+2\) の整数部分 \(a\) は \(2+2=4\)

小数部分 \(b\) は、\((\sqrt{5}+2)-a=\sqrt{5}+2-4=\sqrt{5}-2\)

これを、\(ab+b^2\) に代入します。

\(4(\sqrt{5}-2)+(\sqrt{5}-2)^2\)

\(=4\sqrt{5}-8+(5-4\sqrt{5}+4)\)

\(=1\)

※\(ab+b^2=b(a+b)\) に代入すると
\((\sqrt{5}-2)(\sqrt{5}+2)=1\)

例題2

\(\displaystyle \frac{2}{3-\sqrt{7}}\) の整数部分を \(a\) ,小数部分を \(b\) とするとき、

\(a-\displaystyle \frac{3}{b}\) を求めなさい。

解説

\(\displaystyle \frac{2}{3-\sqrt{7}}=\displaystyle \frac{2(3+\sqrt{7})}{(3-\sqrt{7})(3+\sqrt{7})}\)

\(=3+\sqrt{7}\)

\(\sqrt{4} \lt \sqrt{7} \lt \sqrt{9}\)

より、 \(2 \lt \sqrt{7} \lt 3\)

つまり、
\(\sqrt{7}\) の整数部分は \(2\) であり、

\(\displaystyle \frac{2}{3-\sqrt{7}}=3+\sqrt{7}\) の整数部分 \(a\) は \(2+3=5\)

小数部分を \(b\) は、\((3+\sqrt{7})-a=3+\sqrt{7}-5=\sqrt{7}-2\)

これを

\(a-\displaystyle \frac{3}{b}\) に代入すると、

\(a-\displaystyle \frac{3}{b}=5-\displaystyle \frac{3}{\sqrt{7}-2}\)

\(=5-\displaystyle \frac{3(\sqrt{7}+2)}{(\sqrt{7}-2)(\sqrt{7}+2)}\)

\(=3-\sqrt{7}\)