群数列
群数列
数列をある規則によって、グループ(群)分けしているものを、群数列といいます。
各グループに項がいくつずつあるか、ここに規則があることがほとんどです。
例題1
正の奇数を順に並べて、下のように \(1\) 個、\(2\) 個、\(3\) 個、\(\cdots\) となるように群に分ける。次の問いに答えなさい。
\(1\hspace{ 4pt } |\hspace{ 4pt } 3 , 5 \hspace{ 4pt } |\hspace{ 4pt } 7,9,11\hspace{ 4pt } |\hspace{ 4pt } 13,15,17,19\hspace{ 4pt } |\hspace{ 4pt } 21,23\cdots \)
(1)第 \(n\) 群の最初の数と最後の数を求めなさい。
(2)第 \(n\) 群に含まれる数の和を求めなさい。
解説
これを利用すると、第 \(n\) 群までの項数が計算できるし、
第 \(n\) 群の末項がいくつであるか求めることができます。
例えば、第 \(4\) 群の末項を計算で求めて見ましょう。
答えは見ての通り \(19\) です。
\(\hspace{ 4pt }\underbrace{1}_{ 1 }\hspace{ 4pt } |
\hspace{ 4pt } \underbrace{3 , 5 }_{ 2 }\hspace{ 4pt } |
\hspace{ 4pt } \underbrace{7,9,11}_{ 3 }\hspace{ 4pt } |
\hspace{ 4pt } \underbrace{13,15,17,19}_{ 4 }\hspace{ 4pt } |
\hspace{ 4pt } 21,23,\cdots \)
第 \(4\) 群の末項は、群にわける前の数列で
\(1+2+3+4=10\) 番目であり、
群にわける前の数列の一般項 \(a_{n}=2n-1\) なので
\(a_{10}=19\)
求まりました。
同様の計算を文字式で行います。
では解いていきましょう。
(1)第 \(n\) 群の最初の数と最後の数を求めなさい。
第 \((n-1)\) 群の末項は群にわける前の数列で
\(1+2+3+\cdots+(n-2)+(n-1)\) 番目です。
つまり、
\(1+2+3+\cdots+(n-2)+(n-1)\)
\(=\displaystyle \frac{1}{2}(n-1)\{1+(n-1)\}=\displaystyle \frac{1}{2}n(n-1)\) 番目です。
より、第 \(n\) 群の最初の数は、群にわける前の数列で \(\displaystyle \frac{1}{2}n(n-1)+1\) 番目であるから
第 \(n\) 群の最初の数は、 \(a_{ \frac{1}{2}n(n-1)+1}=2\{\displaystyle \frac{1}{2}n(n-1)+1\}-1\)
\(=n^2-n+1\)
※数列の一般項 \(a_{n}=2n-1\) より
同じく、第 \(n\) 群の末項は群にわける前の数列で
\(1+2+3+\cdots+(n-1)+n=\displaystyle \frac{1}{2}n(n+1)\) 番目
よって、第 \(n\) 群の最後の数は \(a_{ \frac{1}{2}n(n+1)}=2\{\displaystyle \frac{1}{2}n(n+1)\}-1\)
\(=n^2+n-1\)
※数列の一般項 \(a_{n}=2n-1\) より
※第 \(n\) 群には数は \(n\) 個あるので、第 \(n\) 群の最初の数 \(+2(n-1)\) でもOKです。
(2)第 \(n\) 群に含まれる数の和を求めなさい。
よって求める和は、
初項 \(n^2-n+1\)
末項 \(n^2+n-1\)
項数 \(n\) の等差数列の和であるから、
\(\displaystyle \frac{1}{2}n\{(n^2-n+1)+(n^2+n-1)\}=n^3\)