【センター試験ⅡB】対数関数01

センター試験・過去問研究

センター試験の過去問を徹底解説します。
センター試験とはどれくらいのレベルの問題が出るのか、どのような出題があるのか、まずは経験値をつみましょう!

座標平面上に点 \(A(0,\displaystyle \frac{3}{2})\) をとり、関数 \(y=\log_{ 2 } x\) のグラフ上に \(2\) 点 \(B(p,\log_{ 2 } p),C(q,\log_{ 2 } q)\) をとる。線分 \(AB\) を \(1:2\) に内分する点が \(C\) であるとき、\(p,q\) の値を求めよう。

真数の条件により、\(p \gt タ,q \gt タ\) である。ただし、対数 \(\log_{ a } b\) に対し、\(a\) を底といい、\(b\) を真数という。

線分 \(AB\) を \(1:2\) に内分する点の座標は、\(p\) を用いて

\(( \displaystyle \frac{チ}{ツ}p, \displaystyle \frac{テ}{ト}\log_{ 2 } p+ナ)\)

と表される。これが \(C\) の座標と一致するので

\( \displaystyle \frac{チ}{ツ}p=q\)・・・④

\( \displaystyle \frac{テ}{ト}\log_{ 2 } p+ナ=\log_{ 2 } q\)・・・⑤

が成り立つ。

⑤は

\(p= \displaystyle \frac{ニ}{ヌ}q^{ネ}\)・・・⑥

と変形できる。④と⑥を連立させた方程式を解いて、\(p \gt タ\)、\(q \gt タ\) に注意すると

\(p=ノ\sqrt{ハ}\)、\(q=ヒ\sqrt{フ}\)

である。

また、\(C\) の \(y\) 座標 \(\log_{ 2 } (ヒ\sqrt{フ})\) の値を、小数第 \(2\) 位を四捨五入して小数第1位まで求めると、\(ヘ\) である。\(ヘ\) に当てはまるものを、次の0からb のうちから一つ選べ。ただし、\(\log_{ 10 } 2=0.3010\)、\(\log_{ 10 } 3=0.4771\)、\(\log_{ 10 } 7=0.8451\) とする。

0 \(0.3\)
1 \(0.6\)
2 \(0.9\)
3 \(1.3\)
4 \(1.6\)
5 \(1.9\)
6 \(2.3\)
7 \(2.6\)
8 \(2.9\)
9 \(3.3\)
a  \(3.6\)
b  \(3.9\)

筆者注 以上


真数条件より、\(p \gt 0,q \gt 0\)

より、タ=0

真数条件を覚えていない人はいないですね。

さて、内分の公式により、内分点の座標は、

\((\displaystyle \frac{1}{3}p,\displaystyle \frac{3}{2}×\displaystyle \frac{2}{3}+\displaystyle \frac{1}{3}\log_{ 2 } p)\)

より、

\((\displaystyle \frac{1}{3}p,\displaystyle \frac{1}{3}\log_{ 2 } p+1)\)

より、チ=1、ツ=3、テ=1、ト=3、ナ=1

次は⑤式の変形です。

⑤式、\( \displaystyle \frac{1}{3}\log_{ 2 } p+1=\log_{ 2 } q\) を、

\(p= \displaystyle \frac{ニ}{ヌ}q^{ネ}\)・・・⑥

にします。
\( \displaystyle \frac{1}{3}\log_{ 2 } p+1=\log_{ 2 } q\)

\( \displaystyle \frac{1}{3}\log_{ 2 } p+\log_{ 2 } 2=\log_{ 2 } q\)

\(\log_{ 2 } p^{\frac{1}{3}}+\log_{ 2 } 2=\log_{ 2 } q\)

\(\log_{ 2 } (p^{\frac{1}{3}}\cdot 2)=\log_{ 2 } q\)

\(p^{\frac{1}{3}}\cdot 2=q\)

\(p^{\frac{1}{3}}=\displaystyle \frac{1}{2}q\)

両辺を \(3\) 乗して

\(p=(\displaystyle \frac{1}{2})^3q^3\)

\(p=\displaystyle \frac{1}{8}q^3\)・・・⑥

より、二=1、ヌ=8、ネ=3

次は、問題文で誘導されている通り、④と⑥を連立させた方程式をときます。

\( \displaystyle \frac{1}{3}p=q\)・・・④

\(p=\displaystyle \frac{1}{8}q^3\)・・・⑥

より、

\(3q=\displaystyle \frac{1}{8}q^3\)

\(\displaystyle \frac{1}{8}q^3-3q=0\)

\(q(\displaystyle \frac{1}{8}q^2-3)=0\)

\(q(q^2-24)=0\)

より、\(q=0,\pm 2\sqrt{6}\)

\(q \gt 0\) より、\(q=2\sqrt{6}\)

また、\( \displaystyle \frac{1}{3}p=q\)  なので、

\(p=3q=6\sqrt{6}\)

より、ノ=6、ハ=6、ヒ=2、フ=6

最後です。

\(\log_{ 2 } 2\sqrt{6}\) の値です。

\(\log_{ 2 } 2\sqrt{6}\)

\(=\log_{ 2 } 2+\log_{ 2 } \sqrt{6}\)

\(=1+\log_{ 2 } 6^{\frac{1}{2}}\)

\(=1+\displaystyle \frac{\log_{ 10 } 6^{\frac{1}{2}}}{\log_{ 10 } 2} \)

\(=1+\displaystyle \frac{\frac{1}{2} \log_{ 10 } 6}{\log_{ 10 } 2} \)

\(=1+\displaystyle \frac{1}{2} \displaystyle \frac{ \log_{ 10 } 2+\log_{ 10 } 3}{\log_{ 10 } 2} \)

\(=1+\displaystyle \frac{1}{2} +\displaystyle \frac{1}{2} \displaystyle \frac{ \log_{ 10 } 3}{\log_{ 10 } 2} \)

\(=1+\displaystyle \frac{1}{2} +\displaystyle \frac{1}{2} \displaystyle \frac{ 0.4771}{0.3010} \)

\(=1.5+\displaystyle \frac{1}{2}×1.585\cdots\)

\(=1.5+0.7925\cdots\)

\(=2.2925\cdots\)

より、小数第 \(2\) 位を四捨五入して小数第1位まで求めると

およそ \(2.3\)

より、選択肢は6です。

ヘ=6