【センター試験ⅠA】場合の数01

センター試験・過去問研究

センター試験の過去問を徹底解説します。
センター試験とはどれくらいのレベルの問題が出るのか、どのような出題があるのか、まずは経験値をつみましょう!

同じ大きさの \(5\) 枚の正方形の板を一列に並べて、図のような掲示板を作り、壁に固定する。赤色、緑色、青色のペンキを用いて、隣り合う正方形どうしが異なる色となるように、この掲示板を塗り分ける。ただし、塗り分ける際には、\(3\) 色のペンキをすべて使わなければならないわけではなく、\(2\) 色のペンキだけで塗り分けることがあってもよいものとする。

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(1)このような塗り分け方は、全部でアイ通りある。
(2)塗り方が左右対称となるのは、ウエ通りある。

筆者注 続く

解説

(1)一番左に塗る色は \(3\) 通り、右隣には左に塗らなかった \(2\) 色から選ぶ。
以下それを繰り返すので、

\(3×2×2×2×2=48\) 通り

ア=4、イ=8

(2)左右対称の塗り方は、\(ABCBA\)と塗るか、\(ABABA\) と塗るかの \(2\) パターンです。

ABCBA

\(3\) 枚の\(A,B,C\) に赤色、緑色、青色をそれぞれ \(1\) 色ずつ塗ります。
これは、\(3\) つの順列で、\(3×2×1=6\) 通り

ABABA

\(2\) 枚の\(A,B\) に赤色、緑色、青色から \(2\) 色を塗ります。
これは、\(3×2=6\) 通り

以上、合わせて、\(6+6=12\) 通り

ウ=1、エ=2

では続きです。

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(3)青色と緑色の \(2\) 色だけで塗り分けるのは、オ通りある。
(4)赤色に塗られる正方形が \(3\) 枚であるのは、カ通りある。

(5)以降へ続く

解説

(3)青色と緑色の \(2\) 色だけで塗り分けるには、\(ABABA\) と塗るしかありません。
\(A\) が \(2\) 通り、残った色を \(B\) に塗る \(1\) 通り
よって、\(2×1=2\) 通り

オ=2
※もちろん、青緑青緑青か、緑青緑青緑の \(2\) 通りです。

(4)赤色に塗られる正方形が \(3\) 枚のときを求めます。

赤色に塗られる正方形 \(3\) 枚の位置は下図の \(1\) 通りです。

赤 ? 赤 ? 赤

?を、青と緑で塗ります。

塗り方は、
青青
青緑
緑青
緑緑

以上 \(4\) 通り

カ=4

では続きです。

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(5)赤色に塗られる正方形が \(1\) 枚である場合について考える。
・どちらかの端の \(1\) 枚が赤色に塗られるのは、キ通りある。
・端以外の \(1\) 枚が赤色に塗られるのはクケ通りある。

よって、赤色に塗られる正方形が \(1\) 枚であるのは、コサ通りある。

(6)赤色に塗られる正方形が \(2\) 枚であるのは、シス通りある。

解説

どちらかの端の \(1\) 枚が赤色

赤ABAB
と塗るしかない。

\(A\) が \(2\) 通り、のこった色を \(B\) に塗る \(1\) 通り
よって、\(2×1=2\) 通り

右端が赤のときも同様なので、

\(2×2=4\) 通り

キ=4

端以外の \(1\) 枚が赤色のとき

1.左(右)から \(2\) 枚目が赤の場合
2.真ん中が赤の場合
があります。

1.左(右)から \(2\) 枚目が赤の場合

左から \(2\) 枚目が赤のとき、
A赤ABA
A赤BAB
があります。どちらの場合も、
\(A\) が \(2\) 通り、残った色を \(B\) に塗る \(1\) 通り
つまり、\(2×1=2\) 通り

\(2×2=4\) 通りです。

右から \(2\) 枚目が赤のときも同様なので、

\(4×2=8\) 通りです。

2.真ん中が赤の場合

AB赤AB
AB赤BA
があります。どちらの場合も、
\(A\) が \(2\) 通り、のこった色を \(B\) に塗る \(1\) 通り
つまり、\(2×1=2\) 通り

\(2×2=4\) 通りです。

以上合わせて、\(8+4=12\) 通り

よりクケ=12

赤色に塗られる正方形が \(1\) 枚

つぎは、赤色に塗られる正方形が \(1\) 枚であるのは、コサ通りある。
キ=4とクケ=12を合わせます。
よって、\(4+12=16\)

コサ=16

いよいよ最後です。

(6)場合の数や確率において、最終的に余事象を使うのは定番中の定番です。
今までに解いてきた問題を見返すと

(4)で赤 \(3\) 枚が \(4\) 通り
(5)で赤 \(1\) 枚が \(16\) 通り
ときて、
(6)赤 \(2\) 枚は何通りか求めよ?

という流れです。
余事象を使いたくなりますね。

赤 \(4\) 枚、\(5\) 枚で塗り分けることは無理なのでどちらも、\(0\) 通りです。

赤 \(0\) 枚は、実は(3)で求めていて、\(2\) 通りです。

よって、(1)で求めた全 \(48\) 通りですが、
これは赤 \(0\) 枚、赤 \(1\) 枚、赤 \(2\) 枚、赤 \(3\) 枚の塗り方の和なので、

\(48-(2+4+16)=26\)

より、シ=2 ス=6

かなり得点しやすい1題でした。