2次関数とx軸の共有点

2次関数とx軸の共有点

\(2\) 次関数のグラフのかき方や、それを利用して解く問題を見てきました。
グラフの概形の重要な情報として、軸と頂点を正確に求めることを学習しました。

しかし、

軸や頂点はどうでもいい、
\(2\) 次関数のグラフと \(x\) 軸との共有点が知りたい!

というケースもあります。

ここからは、そのようなケースと、
その対処方法を学習していきます。

最重要ポイントは、ずばり

\(y=ax^2+bx+c\) のグラフと \(x\) 軸の共有点の \(x\) 座標は、
\(2\) 次方程式 \(ax^2+bx+c=0\) の解になる

これについて見ていきましょう。

\(y=x^2-2x-3\) と \(x\) 軸との共有点ついて考えてみましょう。

ちなみに、この式のグラフの概形は下図のようになります。
※平方完成すると、 \(y=(x-1)^2-4\) 、つまり、頂点は \((1,-4)\)
\(x\) 軸との共有点が \(2\) つあることがわかります。

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\(x\) 軸との共有点は、 \((p,0)\) と \((q,0)\) とします。

では、いよいよこのグラフと \(x\) 軸との共有点を求めましょう。

通る点は式に代入です。
\(1\) 次関数のときと同じです。

\(x\) 軸上の点の \(y\) 座標は必ず \(0\) ですね。
よって、
グラフと \(x\) 軸との共有点は、
式に \(y=0\) を代入して得られた \(2\) 次方程式を解けばよいのです。
その解が、グラフと \(x\) 軸との共有点の \(x\) 座標となります。

では、具体的に求めていきましょう。

\(y\) に \(0\) を代入して
\(0=x^2-2x-3\)
\((x+1)(x-3)=0\)
これを解くと、 \(x=-1,3\)
よって求める共有点の座標は \((-1,0),(3,0)\)

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もちろん、共有点の座標を求めるだけなら、そもそも平方完成は必要ありません。

\(y\) 軸との共有点

ちなみに \(y\) 軸との共有点は・・・?
\(y\) 軸上の点の \(x\) 座標は必ず \(0\) ですね。
よって、グラフと \(y\) 軸との共有点の \(y\) 座標は、
式に \(x=0\) を代入して得られた値です。
すごく簡単な計算ですね。
\(y=(0)^2-2(0)-3\)
\(y=-3\)
です。

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例2 共有点なしの場合

\(2\) 次方程式の解って・・・・解なし、ということもありましたね。


\(y=x^2+4x+7\)
のグラフについて \(x\) 軸との共有点を求めてみましょう。

\(0=x^2+4x+7\)
解の公式より、

\(x=\displaystyle \frac{-4 \pm \sqrt{4^2-4×1×7}}{2×1} \)

あれれ・・・平方根の中が負になります。
解なしですね。

これはどういう状況なのかというと、
\(x\) 軸との共有点がないのです。

平方完成してみると
\(y=(x+2)^2+3\)

つまり下図のようになっています。

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確かに、\(x\) 軸との共有点がありませんね。

\(f(x)=0\) とおいてできる、\(2\) 次方程式の解が、\(x\) 軸との共有点の \(x\) 座標になるので、
そもそも\(x\) 軸との共有点があるのかないのかについては、
\(f(x)=0\) とおいてできる、\(2\) 次方程式の判別式を調べることでわかります。

解が1つのとき

\(2\) 次方程式の解が \(1\) つだけ、というときもありましたね。

このときは、グラフと \(x\) 軸との共有点が \(1\) つになります。
それは、グラフが \(x\) 軸と接するときになります。

つまり下図のようなときですね。

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\(y=a(x-p)^2\)

\(y=-a(x-p)^2\)
です。
接点の \(x\) 座標はいくつでもかまいません。