漸化式の導入

漸化式

漸化式(ぜんかしき)と読みます。

漸化式とは何か。
まずは簡単なイメージを持ってもらうために次のように理解してください。

漸化式とは \(a_{ n }\) と \(a_{ n+1 }\) の間に成り立つ関係式のこと。
※やや厳密性に欠けます

初項 \(a_{ 1 }\) を定めます。
そして、 \(a_{ n }\) と \(a_{ n+1 }\) の間に成り立つ関係式=漸化式
を定めます。
この漸化式によって、 \(a_{ 1 }\) から \(a_{ 2 }\) が定まります。
続いて、\(a_{ 2 }\) と漸化式から、 \(a_{ 3 }\) が定まります。
同様に、\(a_{ 3 }\) と漸化式から、 \(a_{ 4 }\) が定まります。
以降、次々と数列の各項が定まり、数列 \(\{a_{ n }\}\) そのものが定まります。

これはドミノ倒しに例えられます。

永遠に続くドミノ倒しによって、数列がどのようなものかが一意に決まります。
つまり、数列 \(\{a_{ n }\}\) の一般項が定まります。

漸化式とは、数列の定義の別バージョンなのです。

等差数列

等差数列を表す漸化式

\(a_{ n+1 }=a_{ n }+d\)

この漸化式が「等差数列」を表している!
ということは、特殊な計算などをすることなく見てとれますね。

\(d\) を足すと次の項の値になることを示しています。

例題1

次の条件によって定まる数列 \(\{a_{ n }\}\) の第 \(2\) 項、第 \(3\) 項、第 \(4\) 項を求めなさい。
また、一般項を求めなさい。

\(a_{ 1 }=4\)
\(a_{ n+1 }=a_{ n }+3\)

解説

\(a_{ 2 }=a_{ 1 }+3=7\)
\(a_{ 3 }=a_{ 2 }+3=10\)
\(a_{ 4 }=a_{ 3 }+3=13\)
\(a_{ 5 }=a_{ 4 }+3=16\)

数列 \(\{a_{ n }\}\) は、初項 \(4\) 、公差 \(3\) の等差数列なので、その一般項は、

\(a_{ n }=3+4(n-1)=4n-1\)

等比数列

等比数列を表す漸化式

\(a_{ n+1 }=r a_{ n }\)

この漸化式が「等比数列」を表している!
ということは、特殊な計算などをすることなく見てとれますね。

\(r\) をかけると次の項の値になることを示しています。

例題2

次の条件によって定まる数列 \(a_{ n }\) の第 \(2\) 項、第 \(3\) 項、第 \(4\) 項を求めなさい。
また、一般項を求めなさい。

\(a_{ 1 }=3\)
\(a_{ n+1 }=-2a_{ n }\)

解説

\(a_{ 2 }=a_{ 1 }×(-2)=-6\)
\(a_{ 3 }=a_{ 2 }×(-2)=12\)
\(a_{ 4 }=a_{ 3 }×(-2)=-24\)
\(a_{ 5 }=a_{ 4 }×(-2)=48\)

数列 \(\{a_{ n }\}\) は、初項 \(3\) 、公比 \(-2\) の等比数列なので、その一般項は、

\(a_{ n }=3\cdot (-2)^{n-1}\)

漸化式とは何か、についてもう一言

このページの冒頭で、

漸化式とは \(a_{ n }\) と \(a_{ n+1 }\) の間に成り立つ関係式のこと。

と書きました。

しかしこれは正しくありません。
厳密には、
\(a_{ n+1 }\) が、 \(a_{ n }\) と \(a_{ n-1 }\) によって決まる数列だって可能です。
例えば
\(a_{ n+1 }\) = \(a_{ n }\) + \(a_{ n-1 }\)
という式も、漸化式です。

漸化式とは何か、そのすべてを網羅する厳密な言葉は
結構難しいので、初学者向けに上のような説明から入りました。

つまり、漸化式とはいろいろな形があるのです。

これから学習していくことは、漸化式から一般項を求めることです。

そして、

結局は「うまく解けるものしか出題されない」のです。

解法パターンが決まりきっていますので、それを1つ1つ学習していきましょう。