平均変化率と微分係数 

平均変化率

極限値という考え方をどう活用するのか。
ずばり!
曲線のグラフを調べるために使います。

中学生のときに学習した、「変化の割合」を覚えていますか?
「変化の割合」は曲線のグラフの、おおまかな傾きを表すものでした。

中学数学において、「変化の割合」と呼んでいたものを
高校数学では「平均変化率」といいます。
なんで言葉が違うのか、あまりこだわる必要もありません。
気にせず進みましょう。

つまり、平均変化率とは「グラフの \(2\) 点を結んだ直線の傾き」のことです。

関数 \(f(x)\) の \(x=a\) から \(x=b\) までの平均変化率は

\(平均変化率 = \displaystyle \frac{yの増加量}{xの増加量} =\displaystyle \frac{f(b)-f(a)}{b-a}\)

高校数学無料学習サイトko-su- 微分 平均変化率 その1

上図における、青い直線の傾きです。
曲線のグラフの、一部分 \((a\) から \(b)\) を直線で近似しているようなものです。

\(y\) の増加量を、\(\varDelta y\)
\(x\) の増加量を、\(\varDelta x\)
という記号でも表記します。
見慣れておいてください。

つまり、\(平均変化率 = \displaystyle \frac{\varDelta y}{\varDelta x}\) ともかきます。

※「増加量」ですが、負の値のこともあります。
もちろんその場合は減少しているということです。

微小区間での平均変化率

上図において、
\(b-a\) の区間を小さくしてみましょう。

\(x=a\) 付近の曲線の様子を、より高い精度で直線で近似できます。

高校数学無料学習サイトko-su- 微分 平均変化率 その1.55

\(b-a\) の区間を小さくすればするほど、
つまり、\(b_{1}\) よりも \(b_{2},b_{3}\) と近づけていくほど、
近似した直線が、もとの曲線を正確に再現しています。

\(b-a\) の区間を極限まで小さくすると何が起こるのか?

\(b-a\) の区間を極限まで小さくしたときの「平均変化率」はどうなるのか?

ここで前回学んだ「極限値」を使います。

微分係数

さきほどでてきたばかりの平均変化率ですが、極限値を考えるために

\(x=a\) から \(x=a+h\) までの区間で考えることにします。

つまり、
\(x\) は、 \(x=a\) から \(x =a+h\) まで
それと連動して、
\(y\) は、\(f(a)\) から \(f(a+h)\) まで増加します。

\(平均変化率 = \displaystyle \frac{yの増加量}{xの増加量}\)

\(=\displaystyle \frac{f(a+h)-f(a)}{(a+h)-a}=\displaystyle \frac{f(a+h)-f(a)}{h}\)

となります。

高校数学無料学習サイトko-su- 微分 平均変化率 その2

さて、\(x\) の増加量である \(h\) を極限まで \(0\) に近づけます。

すると・・・

\(2\) 点は限りなく近づきます。
\(x=a\) と \(x=a+0.000000000001\) を結んだ直線がどうなるか

ちょっと考えてみてください。
図示してみてください。

高校数学無料学習サイトko-su- 微分 平均変化率 その3

ほぼ、\(x=a\) における、\(f(x)\) の接線になります。

そして、その極限において、\(x=a\) における、\(f(x)\) の接線となります。

つまり、

平均変化率の極限値は、 \(x=a\) における、\(f(x)\) の接線の傾きを表します。

これを \(f(x)\) の \(x=a\) における微分係数といい、\(f'(a)\) と表します。

\(f'(a)=\displaystyle \lim_{ h \to 0 } \displaystyle \frac{f(a+h)-f(a)}{h} \)

この式を機械的に暗記するのは苦しいです。
「微分係数とは直線の傾きの極限」を表している、という意味を覚えて
式を導出できるようにするのが理想的です。

例題

\(f(x)=\displaystyle \frac{1}{2} x^2\) の \(x=-3\) における微分係数を求めなさい。

解説

\(2\) 次関数のグラフにおいて、\(x=-3\) の点の接線の傾きを求めろ、
と言われているわけです。

高校数学無料学習サイトko-su- 微分係数 例題1

\(f'(-3)=\displaystyle \lim_{ h \to 0 } \displaystyle \frac{f(-3+h)-f(-3)}{h} \)

\(=\displaystyle \lim_{ h \to 0 } \displaystyle \frac{\displaystyle \frac{1}{2}(-3+h)^2-\displaystyle \frac{1}{2}(-3)^2}{h} \)

\(=\displaystyle \lim_{ h \to 0 } \displaystyle \frac{\displaystyle \frac{1}{2}(h^2-6h+9)-\displaystyle \frac{9}{2}}{h} \)

\(=\displaystyle \lim_{ h \to 0 } \displaystyle \frac{\displaystyle \frac{1}{2}h(h-6)}{h} \)

\(=\displaystyle \lim_{ h \to 0 } \displaystyle \frac{1}{2}(h-6) \)

\(=-3\)

これで求まりました。