3次関数の最大・最小
3次関数の最大・最小
関数の最大・最小はもちろんグラフをかいて、目で見て確認をして求めます。
例題1
関数 \(y=x^3-6x^2-4\) について、 \(x\) の値の範囲が次のときの最大値・最小値を求めなさい。
(1) \(-1 \leqq x \leqq 6\)
(2) \(2 \leqq x \lt 6\)
解説
定義域の範囲のグラフの概形をかきましょう。
具体的には、極値と、定義域の両端を調べれば十分なのですが、
グラフもかいて調べましょう。
(1) \(-1 \leqq x \leqq 6\)
\(y=x^3-6x^2-4\)
\(y’=3x^2-12x\)
\(=3x(x-4)\)
よって、
\(y’=0\) のとき、\(3x(x-4)=0\) より、\(x=0,4\)
よって、\(-1 \leqq x \leqq 6\) での増減表は次のようになります。
\(\begin{array}{c|ccccc}
x & -1 & \cdots & 0 & \cdots & 4 & \cdots & 6 \\
\hline
y’ & & + & 0 & – & 0 & + & \\
\hline
y & -11 & \nearrow & -4 & \searrow & -36 & \nearrow & -4\end{array}\)
増減表をもとにグラフをかきます。
青い太線部が、\(-1 \leqq x \leqq 6\) の範囲です。
したがって、この関数は
\(x=0,6\) で最大値 \(-4\) をとり、
\(x=4\) で最小値 \(-36\) をとります。
(2) \(2 \leqq x \lt 6\)
(1)のときと、定義域が異なるだけなので、
(1)で求めた導関数、増減表を利用します。
この範囲内でのグラフは以下のようになります。
この場合、最大値はなしとなります。
\(x=5.9999\) のときに最大値となる?
いいえ、もっと大きい値がとれます。
\(x=5.999999999\) のときに最大値となる?
いいえ、もっと大きい値がとれます。
\(x\) は、どこまでもどこまでも \(6\) に近づくことができます。
しかし、決して \(x=6\) となれないため、
この \(1\) 点が最大値で確定です!
という \(1\) 点がとれません。
このような場合、最大値なし、となります。
最小値はグラフから明らかで、
\(x=4\) で最小値 \(-36\) となります。