関数の決定 定積分と微分法・その1
定積分と微分法
\(\displaystyle \int_a^b f(t) dt=(定数)\)
定積分によって、定数が求まります。
ただそれだけのことです。
↑では \(x\) でなくて \(t\) の関数を \(t\) で積分していますが、本質的な違いはありません。
もちろん、\(\displaystyle \int_a^b f(x) dx=(定数)\) です。
例題1
次の等式を満たす関数 \(f(x)\) を求めなさい。
\(f(x)=2x+\displaystyle \int_0^3 f(t) dt\)
解説
解き方は決まりきっています。
とにかく解説を読んで、自分で再現できるように練習しましょう。
\(\displaystyle \int_0^3 f(t) dt=a\)・・・① とおくと
※定数 \(a\) とおいたのです。定積分は定数ですから。
与式は、
\(f(x)=2x+a\) ・・・②
②はつまり、\(f(t)=2t+a\)
これを①に代入すると、
\(\displaystyle \int_0^3 (2t+a) dt=a\)
\(\left[ t^2+at \right]_0^3=a\)
\(3^2+3a=a\)
\(a=-\displaystyle \frac{9}{2}\)
よって、②より
\(f(x)=2x-\displaystyle \frac{9}{2}\)
例題2
次の等式を満たす関数 \(f(x)\) を求めなさい。
\(f(x)=3x^2+\displaystyle \int_0^1 xf(t) dt\)
解説
\(t\) で積分するとき、他の文字 \(x\) は定数扱いです。
よって、
\(\displaystyle \int_0^1 xf(t) dt=x\displaystyle \int_0^1 f(t) dt\)
\(\displaystyle \int_0^1 f(t) dt=a\) ・・・①とおくと
与式は
\(f(x)=3x^2+ax\)・・・②
②はつまり、\(f(t)=3t^2+at\)
これを①に代入すると、
\(\displaystyle \int_0^1 (3t^2+at) dt=a\)
\(\left[ t^3+\displaystyle \frac{1}{2}at^2 \right]_0^1=a\)
\(1+\displaystyle \frac{1}{2}a=a\)
したがって、
\(a=2\)
よって、②より
\(f(x)=3x^2+2x\)