等差数列 × 等比数列 の和

数式がスマホでは見えにくい可能性があります。
パソコンではきれいに見えます。
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等差数列×等比数列

例題1

次の数列の和を求めなさい。
\(1\cdot1+3\cdot3+5\cdot3^2+7\cdot3^3+\cdots+(2n-1)\cdot3^{n-1}\)

解説

各項の前は、\(1,3,5,7,\cdots\) 等差数列であり、

各項の後は、\(1,3,3^2,3^3,\cdots\) 等比数列である。

この形の数列の和 \(S\) は、公比 \(r\) を用いて、 \(S-rS\) から求めます。

等比数列の和の公式を導出したときと同じような操作です。
覚えていない人は、等比数列の和の公式を導出を復習しておきましょう。

そして、この計算の流れをしっかりと覚えましょう。

では解きはじめます!
求める和を \(S\) とします。
等比数列の公比が \(3\) なので、\(S-3S\) を計算します。
※\(3S-S\) から求めても可
\(3\) のべき乗がそろうように上下に並べて差を取ります。
この解法をしっかりと覚えるのですよ!

\(\begin{eqnarray}S &=& 1\cdot1+3\cdot3+5\cdot3^2+7\cdot3^3+\cdots+(2n-1)\cdot3^{n-1} \\ 3S &=& \hspace{ 31pt } 1\cdot3+3\cdot3^2+5\cdot3^3+\cdots+(2n-3)\cdot3^{n-1}+(2n-1)\cdot3^n \end{eqnarray}\)

上-下より

\(-2S=1\cdot1+2\cdot3+2\cdot3^2+2\cdot3^3+\cdots+2\cdot3^{n-1}-(2n-1)\cdot3^n\)

ここで、右辺の真ん中を見ると、等比数列になっています。

\(-2S=1\cdot1+\)\(2\cdot3+2\cdot3^2+2\cdot3^3+\cdots+2\cdot3^{n-1}\)\(-(2n-1)\cdot3^n\)

\(=1\cdot1+\)\(2\cdot3\cdot(1+3+3^2+\cdots+3^{n-2})\)\(-(2n-1)\cdot3^n\)

\(=1\cdot1+\)\(2\cdot3\cdot\displaystyle \frac{1-3^{n-1}}{1-3}\)\(-(2n-1)\cdot3^n\)

\(=1+\)\(3(3^{n-1}-1)\)\(-(2n-1)\cdot3^n\)

\(=-(2n-2)\cdot3^n-2\)

より、
\(S=(n-1)\cdot3^n+1\)