2次不等式
\(2\) 次不等式のポイント
ここからは、\(2\) 次不等式を学習していきます。
\(2\) 次関数のグラフを用いて解きます。
問題
次の \(2\) 次不等式を解きなさい。
\(x^2+2x-3 \gt 0\)
解説
不等式を解くということは、不等式を成り立たせる \(x\) の範囲を求めることですね。
例えば \(x=4\) のとき、この不等式は成り立つのでしょうか。
\(x=4\) を \(x^2+2x-3\) に代入します。
\(4^2+2×4-3=21 \gt 0\)
OKですね。
\(x=0\) ではどうでしょうか。
\(x=0\) を \(x^2+2x-3\) に代入します。
\(-3 \lt 0\)
これはダメです。
不等式が成り立つ \(x\) の値と、成り立たない \(x\) の値があります。
結局 \(x\) がいくつならば、この不等式は成り立つの?
これを求めることが、不等式を解くということです。
\(2\) 次不等式の解き方 グラフをかく
\(2\) 次不等式 \(x^2+2x-3 \gt 0\) を解くとき、
\(2\) 次関数 \(y=x^2+2x-3\) のグラフをかいて考えます。
そのさい、頂点の情報はいりません!
どこで \(x\) 軸と交わるか、これが知りたい情報です。
ですので、
\(y=x^2+2x-3\)
\(y=(x-1)(x+3)\)
より、\(x=-3,1\) で \(x\) 軸と交わります。
つまり下の図のようになっています。
※ \(y\) 軸がどこになるのかは、いらない情報ですけど薄くかいておきます。
\(x^2+2x-3 \gt 0\)
となる \(x\) の範囲ですが、
\(y=x^2+2x-3 \gt 0\)
としているので、
\(y \gt 0\) となる \(x\) の値の範囲を求めるのです。
グラフから明らかですね。
\(y \gt 0\) となるのは、\(x \lt -3\)、\(1 \lt x\) ですね。
これが求める解です。
問題2
次の \(2\) 次不等式を解きなさい。
\(-x^2+x-6 \geqq 3x-10 \)
解説
まずは、与式を整理します。
\(-x^2+x-6 \geqq 3x-10 \)
\(-x^2-2x+4 \geqq 0\)
両辺に \(-1\) をかけて、 \(x^2\) の係数を正にしましょう!!
\(x^2+2x-4 \leqq 0\)
※不等号の向きが変わります!!
より、\(2\) 次関数 \(y=x^2+2x-4\) のグラフをかいて考えます。
そのさい、頂点の情報はいりません!
どこで \(x\) 軸と交わるか、これが知りたい情報です。
\(2\) 次方程式、\(x^2+2x-4=0\) を解きます。
解の公式より、
\(x=-1 \pm \sqrt{5}\)
つまり下の図のようになっています。
\(x^2+2x-4 \leqq 0\)
となる \(x\) の範囲ですが、
\(y=x^2+2x-4 \leqq 0\)
としているので、
\(y \leqq 0\) となる \(x\) の値の範囲を求めるのです。
グラフから明らかですね。
\(y \leqq 0\) となるのは、\(-1-\sqrt{5} \leqq x \leqq -1+\sqrt{5}\) ですね。
※ \(x^2\) の係数が負のままで、\(2\) 次不等式を解くこともできます。
ただし、\(x^2\) の係数は正で解いた方が、その後の計算ミスも起きにくくなるでしょう。