三角比から角度を求める
\(1\) つ前のページの例題の図です。
\(\alpha\) は、具体的に何度なのでしょうか・・・?
ずばり!
正確に求めることはできません。
教科書には、最後の方のページに、「三角比の表」がついています。
これを見てみてください。
\(\sin \alpha=\displaystyle \frac{3}{5}=0.6\)
となっている角度を探してみてください。
ぴったり \(\sin \alpha=0.6\) となっている角はありませんね。
\(\sin 37°=0.6018\) が、もっとも近い値です。
ですから、\(\alpha\) はおよそ \(37°\) であることはわかります。
\(\sin 37°=0.6018\) という値も、小数第 \(5\) 位以下を省略したおよその値です。
三角比が与えられたとき、それに対応する角の大きさが、
きれいな、正確な値で表現できることは稀(まれ)です。
ですから、「三角比の表」が存在しているわけです。
必要あらば、表を見て、およその値を知ることができます。
有名角と三角比
三角比の表をくまなく見ていくと・・・
すごーく綺麗な値があることに気づきます。
\(\sin 30^\circ=0.5\)
\(\tan 45^\circ=1\)
などです。
図示してみましょう。
\(\sin 30^\circ=\displaystyle \frac{1}{2}=0.5\)
\(\tan 45^\circ=\displaystyle \frac{1}{1}=1\)
中学生のときにも大事だと暗記した、有名直角三角形ですね。
いわゆる三角定規の形です。
有名角 \((30°、45°、60°)\) の三角比は必ず暗記しなくてはなりません!!
三角定規の形の辺の比は、中学生のときにすでに暗記してますね。
ですから、三角比の暗記ですが、
特に苦労することもないでしょう。
30°の三角比
\(\sin 30^\circ=\displaystyle \frac{1}{2}\)
\(\cos 30^\circ=\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2}\)
\(\tan 30^\circ=\displaystyle \frac{1}{\sqrt{3}}\)
三角形の辺の比として暗記します。
慣れてきたら、直角三角形なしで即答できるのが理想です。
45°の三角比
\(\sin 45^\circ=\displaystyle \frac{1}{\sqrt{2}}\)
\(\cos 45^\circ=\displaystyle \frac{1}{\sqrt{2}}\)
\(\tan 45^\circ=\displaystyle \frac{1}{1}=1\)
三角形の辺の比として暗記します。
慣れてきたら、直角三角形なしで即答できるのが理想です。
60°の三角比
\(\sin 60^\circ=\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2}\)
\(\cos 60^\circ=\displaystyle \frac{1}{2}\)
\(\tan 60^\circ=\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{1}=\sqrt{3}\)
\(60°\) は、\(30°\) の直角三角形の向きを変えるだけです。
他の角度の三角比は、暗記する必要はありません。