極値から関数を決定する
\(f'(p)=0\) かつ、\(f(p)=M\)
例題1
関数 \(f(x)=x^3+ax^2-6x+b\) が \(x=-2\) で極大値 \(12\) をとるとき、
定数 \(a,b\) の値を求めなさい。また、極小値を求めなさい。
解説
関数 \(f(x)\) が、\(x=-2\) で極大値 \(12\) をとるとき、
\(f'(-2)=0\) かつ \(f(-2)=12\)
ですね。
特に考え込むこともなく、「あたりまえ」と思えないとまずいですね。
新しく学習する内容もないですし、普通に計算処理をしましょう。
解答
\(f(x)=x^3+ax^2-6x+b\)
\(f'(x)=3x^2+2ax-6\)
\(x=-2\) で極大値 \(12\) をとるから
\(f'(-2)=0\) かつ \(f(-2)=12\)
よって、
\(f'(-2)=12-4a-6\) より、\(-4a+6=0\)・・・①
\(f(-2)=-8+4a+12+b\) より、\(4a+b+4=12\)・・・②
①より、 \(a= \displaystyle \frac{3}{2}\)
これを②に代入して、\(b=2\)
これで \(a,b\) は求まりました。
この関数は \(a= \displaystyle \frac{3}{2}\)、\(b=2\) なので、
\(f(x)=x^3+\displaystyle \frac{3}{2}x^2-6x+2\)
あとはこの関数の極小値を求めます。
\(f'(x)=3x^2+3x-6=3(x+2)(x-1)\)
\(f'(x)=0\) のとき、 \(x=-2,1\)
よって、増減表は以下のようになる。
\(\begin{array}{c|ccccc}
x & \cdots & -2 & \cdots & 1 & \cdots \\
\hline
f’(x) & + & 0 & – & 0 & + \\
\hline
f(x) & \nearrow & 12 & \searrow & -\displaystyle \frac{3}{2} & \nearrow\end{array}\)
極小値は \(x=1\) でとるので、\(f(1)=-\displaystyle \frac{3}{2}\)
以上のことから、
\(a= \displaystyle \frac{3}{2}\)、\(b=2\)、極小値は、\(-\displaystyle \frac{3}{2}\)
例題2
関数 \(f(x)=-x^3+ax^2+bx+c\) が \(x=1\) で極大値 \(4\) をとり、 \(x=-3\) で極小値をとるとき、定数 \(a,b,c\) の値を求めなさい。また、極小値を求めなさい。
解説
\(f'(1)=0\) かつ \(f(1)=4\)
\(f'(-3)=0\)
ですね。
\(3\) つの条件から \(3\) つの式ができますから、それらを連立すれば
\(3\) つの未知数の値が求まります。
本問も未知数は \(a,b,c\) なので、これで解決でしょう。
ではいきます!
\(f(x)=-x^3+ax^2+bx+c\)
\(f'(x)=-3x^2+2ax+b\)
\(f'(1)=-3+2a+b\)
\(f'(1)=0\) なので、
\(-3+2a+b=0\) ・・・①
\(f(1)=-1+a+b+c\)
\(f(1)=4\) なので、
\(-1+a+b+c=4\) ・・・②
\(f'(-3)=-27-6a+b\)
\(f'(-3)=0\) なので、
\(-27-6a+b=0\) ・・・③
①、③を連立して
\(a=-3\)
\(b=9\)
と求まります。
これらを②に代入して
\(c=-1\) と求まります。
これで \(a,b,c\) は求まりました。
この関数は \(a=-3\)、\(b=9\)、\(c=-1\) なので、
\(f(x)=-x^3-3x^2+9x-1\)
あとはこの関数の極小値を求めます。
\(x=-3\) で極小値をとるとあるので、
\(f(-3)=-28\)
極小値は \(-28\) です。
以上のことから、
\(a=-3\)、\(b=9\)、\(c=-1\) 、極小値は、\(-28\)