展開公式
ポイント
高校ではじめてでてくる展開公式を学習します。
いよいよ、高校数学がはじまる!
って感じでワクワクしてくださいね。
ただし、この単元で学習するのは「ただの計算だけ」なんです。
展開の公式(高校数学)
\((a+b)^3=a^3+3a^2b+3ab^2+b^3\)
\((a-b)^3=a^3-3a^2b+3ab^2-b^3\)
\((a+b)(a^2-ab+b^2)=a^3+b^3\)
\((a-b)(a^2+ab+b^2)=a^3-b^3\)
ごちゃっと \(5\) つの公式がでてきましたが
\(1\) つ目はただの「分配法則」です。
公式として覚えるというほどのものではありません。
立方の展開公式
\(2\) つ目と\(3\) つ目は暗記です。
\((a+b)^3=a^3+3a^2b+3ab^2+b^3\)
\((a-b)^3=a^3-3a^2b+3ab^2-b^3\)
これらは、符号の位置に注意してまとめて覚えます。
もちろん分配法則で展開すれば得られる公式です。
絶対丸暗記です!!
\(3\) 乗の和、差の公式
\(4\) つ目と \(5\) つ目も重要です。暗記しましょう。
\((a+b)(a^2-ab+b^2)=a^3+b^3\)
\((a-b)(a^2+ab+b^2)=a^3-b^3\)
これらも、符号の位置に注意してまとめて覚えます。
もちろん分配法則で展開すれば得られる公式です。
この \(2\) つは、因数分解の式としての方が重要です。
右辺を因数分解せよ、ということです。
絶対丸暗記です!!
例題1
次の式を展開しなさい。
\((2x-3)(5x-1)\)
解説
\((ax+b)(cx+d)=acx^2+(ad+bc)x+bd\) の公式にはめる!
というよりも、分配法則で \(4\) 回かけ算をする方が良いと思います。
\((2x-3)(5x-1)\)
\(\begin{eqnarray}=10x^2 &-& \hspace{ 5pt } 2x \\ &-& 15x+3\end{eqnarray} \)
※次数を上下にそろえるのがコツです。
\(=10x^2-17x+3\)
例題2
次の式を展開しなさい。
\((2x-3)^3\)
解説
\((a-b)^3=a^3-3a^2b+3ab^2-b^3\) にはめる練習をしましょう。
まともに展開すると、 \(8\) 回かけ算することになります。
\((2x-3)^3\)
\(=(2x)^3-3\cdot(2x)^2(3)+3(2x)(3)^2-(3)^3\)
\(=8x^3-36x^2+54x-27\)
例題3
次の式を展開しなさい。
\((x+2y)(x^2-2xy+4y^2)\)
解説
\((a+b)(a^2-ab+b^2)=a^3+b^3\)
になっているのですが気付けますか?
よほど注意しないと気付けませんね。
気付けないときは \(6\) 回かけ算です。
それほど面倒ではありません。
\((x+2y)(x^2-2xy+4y^2)\)
\(=x^3+(2y)^3\)
\(=x^3+8y^3\)
普通に展開した場合
\((x+2y)(x^2-2xy+4y^2)\)
\(\begin{eqnarray}=x^3&-& 2x^2y+4xy^2 \\ &+& 2x^2y-4xy^2+8y^3\end{eqnarray} \)
※次数を上下にそろえるのがコツです。
\(=x^3+8y^3\)