4次方程式
同じ部分を \(1\) かたまりに扱うことで、因数分解の公式を適用する特殊タイプの \(4\) 次方程式を扱います。
具体例を見て慣れるのみです。
解法パターン暗記としかいいようがありません。
例題1
次の方程式を解きなさい。
\((x^2+2x-5)(x^2+2x+6)=-18\)
解説
一目見て、\(x^2+2x\) が共通です。
これを \(1\) かたまりとして扱います。
\((x^2+2x-5)(x^2+2x+6)=-18\)
\(\{(x^2+2x)-5\}\{(x^2+2x)+6\}=-18\)
\((x^2+2x)^2+(x^2+2x)-30=-18\)
\((x^2+2x)^2+(x^2+2x)-12=0\)
\(\{(x^2+2x)-3\}\{(x^2+2x)+4\}=0\)
\((x^2+2x-3)(x^2+2x+4)=0\)
\((x-1)(x+3)(x^2+2x+4)=0\)
\(x^2+2x+4=0\) を解いて、
\(x=\displaystyle \frac{-2 \pm \sqrt{2^2-4\cdot1\cdot4}}{2}\)
\(x=-1 \pm \sqrt{3}i\)
よって、
\(x=-3,1,-1 \pm \sqrt{3}i\)
例題2
次の方程式を解きなさい。
\((x+1)(x+2)(x+3)(x+4)=3\)
解説
解法パターン暗記としか言いようがありません。
かけ算の順序をうまくやれば、例題 \(1\) と同様に処理できます。
\((x+1)(x+2)(x+3)(x+4)=3\)
\((x+1)(x+4)×(x+2)(x+3)=3\)
\((x^2+5x+4)×(x^2+5x+6)=3\)
※\(x^2+5x\) が共通ですね。あとは例題 \(1\) と同様です。
\((x^2+5x)^2+10(x^2+5x)+24=3\)
\((x^2+5x)^2+10(x^2+5x)+21=0\)
\(\{(x^2+5x)+3\}\{(x^2+5x)+7\}=0\)
\((x^2+5x+3)(x^2+5x+7)=0\)
したがって、
\(x^2+5x+3=0\)
または、
\(x^2+5x+7=0\)
\(x^2+5x+3=0\) を解いて、
\(x=\displaystyle \frac{-5 \pm \sqrt{5^2-4\cdot1\cdot3}}{2}\)
\(x=\displaystyle \frac{-5 \pm \sqrt{13}}{2}\)
\(x^2+5x+7=0\) を解いて、
\(x=\displaystyle \frac{-5 \pm \sqrt{5^2-4\cdot1\cdot7}}{2}\)
\(x=\displaystyle \frac{-5 \pm \sqrt{3}i}{2}\)
よって、
\(x=\displaystyle \frac{-5 \pm \sqrt{13}}{2},\displaystyle \frac{-5 \pm \sqrt{3}i}{2}\)
例題3
次の方程式を解きなさい。
\((x+1)(x+2)(x+3)(x+6)=15x^2\)
解説
解法が思いつかない人は、とにかく下↓の解法を読みましょう。それでOKです。
\((x+1)(x+2)(x+3)(x+6)=15x^2\)
\((x+1)(x+6)×(x+2)(x+3)=15x^2\)
\((x^2+7x+6)×(x^2+5x+6)=15x^2\)
\(\{(x^2+6)+7x\}\{(x^2+6)+5x\}=15x^2\)
\((x^2+6)^2+12x(x^2+6)+35x^2=15x^2\)
\((x^2+6)^2+12x(x^2+6)+20x^2=0\)
\(\{(x^2+6)+2x\}\{(x^2+6)+10x\}=0\)
\((x^2+2x+6)(x^2+10x+6)=0\)
したがって、
\(x^2+2x+6=0\)
または、
\(x^2+10x+6=0\)
\(x^2+2x+6=0\)を解いて、
\(x=\displaystyle \frac{-2 \pm \sqrt{2^2-4\cdot1\cdot6}}{2}\)
\(x=-1 \pm \sqrt{5}i\)
\(x^2+10x+6=0\)を解いて、
\(x=\displaystyle \frac{-10 \pm \sqrt{10^2-4\cdot1\cdot6}}{2}\)
\(x=-5 \pm \sqrt{19}i\)
よって、
\(x=-1 \pm \sqrt{5}i,-5 \pm \sqrt{19}i\)