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2次関数と接線の囲む面積

2次関数と接線の囲む面積

\(2\) 次関数 \(ax^2+bx+c=0\) と、\(2\) 本の接線で囲まれた部分の面積 \(S\) は
接点の \(x\) 座標が \(\alpha,\beta\) のとき、

\(S=\displaystyle \frac{|a|}{12}(\beta-\alpha)^3\)


↑で裏ワザ公式を紹介しておりますが、まずはまっとうにこの問題を解く力をつけましょう。

例題1

\(y=x^2-1\) とその上の点 \((-3,8),(1,0)\) における \(2\) 本の接線で囲まれた面積を求めなさい。

解説

大雑把にグラフをかくと下図のようになるでしょう。

面積を求めるためには、\(2\) 本の接線の方程式と、その交点の \(x\) 座標が知りたいですね。

\(y=x^2-1\) より、\(y’=2x\)

\((-3,8)\) における接線は、\(y=2\cdot(-3)(x+3)+8=-6x-10\)

\((1,0)\) における接線は、\(y=2\cdot1\cdot(x-1)+0=2x-2\)

この \(2\) 本の接線の交点の \(x\) 座標は、
\(-6x-10=2x-2\)
\(-8x=8\)
\(x=-1\)

より、あとは積分計算をすれば面積が求まります。

求める面積 \(S\) は \(S_{1}\) と \(S_{2}\) の和です。

\(S_{1}=\displaystyle \int_{-3}^{-1} \{(x^2-1)-(-6x-10)\} dx\)

\(=\displaystyle \int_{-3}^{-1} (x^2+6x+9) dx\)

\(=\displaystyle \int_{-3}^{-1} (x+3)^2 dx\)

ここで続きの計算をする前にポイントです。
上で行った計算は、被積分関数を整理したわけです。
具体的には↓
\((x^2-1)-(-6x-10)= (x+3)^2\)

これって、計算しなくても当たり前に導かれることですよね。
なぜなら、
\(y=x^2-1\) と \(y=-6x-10\) は \(x=-3\) で接するからです。
\(x=-3\) を重解に持つのですから \((x^2-1)-(-6x-10)\) は、その交点の \(x\) 座標を求めるときと同じ式なので、\(\{x-(-3)\}^2\) か \(-\{x-(-3)\}^2\) になるに決まっています。
符号は \(x^2\) の符号を見れば+と決まります。

計算の簡略化のために、というよりも、必ず \((x-\alpha)^2\) になる、ということをポイントとして押さえておいて欲しいのです。

では面積を求める計算の続きです。

\(\displaystyle \int_{-3}^{-1} (x+3)^2 dx\)

\(=\left[\displaystyle \frac{1}{3}(x+3)^3 \right]_{-3}^{-1}\)

\(=\displaystyle \frac{8}{3}\)

これで \(S_{1}\) が求まりました。
公式
\(\displaystyle \int (ax+b)^n dx=\displaystyle \frac{1}{a}\cdot \displaystyle \frac{1}{n+1}(ax+b)^{n+1}+C\)

特に、\(a=1\) のとき、
\(\displaystyle \int (x+b)^n dx=\displaystyle \frac{1}{n+1}(x+b)^{n+1}+C\)

を利用しています。

\(2\) 次関数と接線の囲む面積を求めるとき、必ず
\(\displaystyle \int (ax+b)^n dx=\displaystyle \frac{1}{a}\cdot \displaystyle \frac{1}{n+1}(ax+b)^{n+1}+C\)
の形になるので、利用できるように式変形をしましょう。

では、続いて \(S_{2}\) です。
\(S_{1}\) を求めたときと同様の計算をします。

\(S_{2}=\displaystyle \int_{-1}^1 \{(x^2-1)-(2x-2)\} dx\)

\(=\displaystyle \int_{-1}^1 (x^2-2x+1) dx\)

\(=\displaystyle \int_{-1}^1 (x-1)^2 dx\)

\(=\left[\displaystyle \frac{1}{3}(x-1)^3 \right]_{-1}^1\)

\(=\displaystyle \frac{8}{3}\)

よって、求める面積 \(S\) は \(S_{1}\) と \(S_{2}\) の和なので、

\(S=S_{1}+S_{2}=\displaystyle \frac{8}{3}+\displaystyle \frac{8}{3}=\displaystyle \frac{16}{3}\)

参考

上の例で、\(S_{1}=S_{2}\) となりましたが、これは偶然ではありません。
常に、必ず成り立ちます。

他にも必須知識を以下にまとめます。

知識① 接線の交点は、接点の中点

接点の \(x\) 座標を \(\alpha,\beta\) とすると、 \(2\) つの接線の交点の \(x\) 座標は \(\displaystyle \frac{\alpha+\beta}{2}\) となります。

証明は略。

知識② \(S_{1}=S_{2}\)

上の例の計算でも見た通りですが、\(2\) 次関数 \(ax^2+bx+c=0\) で、\(a \gt 0\) のとき

\(S_{1}=\left[\displaystyle \frac{1}{3}(x-\alpha)^3 \right]_{\alpha}^{\frac{\alpha+\beta}{2}}\)

\(=\{ \displaystyle \frac{1}{3}(\displaystyle \frac{\alpha+\beta}{2}-\alpha)^3\}-0 \)

\(= \displaystyle \frac{1}{3}(\displaystyle \frac{\beta-\alpha}{2})^3\)

\(=\displaystyle \frac{(\beta-\alpha)^3}{24}\)

\(S_{2}=\left[\displaystyle \frac{1}{3}(x-\beta)^3 \right]_{\frac{\alpha+\beta}{2}}^{\beta}\)

\(=0-\{ \displaystyle \frac{1}{3}(\displaystyle \frac{\alpha+\beta}{2}-\beta)^3 \}\)

\(=\displaystyle \frac{(\beta-\alpha)^3}{24}\)

以上より、\(S_{1}=S_{2}\) がわかります。

上の \(2\) つの知識は、記述答案に書くさいは注意が必要です。
証明なしで使ってよいものかどうかが微妙な所なのです。

上の知識を使って、答えを出した上で、使っていないかのような途中式を書いておくのが無難かもしれません。

裏ワザ・究極の公式

\(2\) 次関数 \(ax^2+bx+c=0\) と、\(2\) 本の接線で囲まれた部分の面積 \(S\) は、
接点の \(x\) 座標が \(\alpha,\beta\) のとき、

\(S=\displaystyle \frac{|a|}{12}(\beta-\alpha)^3\)

上で行ってきた計算を同様に進めることで公式は得られます。

下図の \(S_{0}=\displaystyle \frac{|a|}{6}(\beta-\alpha)^3\) は超有名知識ですね。
つまり、 \(S_{0}:S=2:1\) が常に成り立ちます。

この公式を用いて上の例題を解くと、
・接線の方程式を求める。
・接点の交点を求める。
・積分計算をする。
という \(3\) ステップをすべてすっ飛ばして答えが得られます。

先の例題を公式で解くと
\(S=\displaystyle \frac{1}{12}\{(1-(-3)\}^3=\displaystyle \frac{1}{12}\cdot4^3=\displaystyle \frac{16}{3}\)

もの凄い公式です。
記述答案に証明なしで使ってよいものかどうかはやはり微妙です。

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