\(2\) 次方程式の実数解の個数
前ページで学習したことのまとめです。
\(2\) 次方程式、\(ax^2+bx+c\) の実数解の個数は \(D=b^2-4ac\) の符号によって分類される。
\(D\) を判別式という。
\(D \gt 0 \Longleftrightarrow x=\displaystyle \frac{-b \pm \sqrt{D}}{2a}\)
異なる \(2\) つの実数解をもつ
\(D = 0 \Longleftrightarrow x=\displaystyle \frac{-b }{2a}\)
\(1\) つの実数解(重解という)をもつ
\(D \lt 0 \Longleftrightarrow \) 実数の解をもたない
この判別式で、 \(2\) 次方程式を判別していきましょう!
例題1
\(2\) 次方程式 \(2x^2+(2m-1)x+m+1=0\) が重解を持つように、定数 \(m\) の値を定めなさい。
またそのときの解を求めなさい。
解説
\(2\) 次方程式の判別式を \(D\) とすると、重解をもつには、\(D=0\) となればよい。
\(D=(2m-1)^2-4\cdot2(m+1)\)
より、
\(D=0\) のとき
\(4m^2-4m+1-8(m+1)=0\)
\(4m^2-12m-7=0\)
たすき掛けの因数分解をして、
\((2m-7)(2m+1)=0\)
より、
\(m=-\displaystyle \frac{1}{2} , \displaystyle \frac{7}{2}\)
\(m=-\displaystyle \frac{1}{2}\)
このときの解は、\(x=\displaystyle \frac{-b \pm \sqrt{b^2-4ac}}{2a}\) のルートの中が \(0\) なので、
\(x=\displaystyle \frac{-b }{2a}\) より、
\(x=\displaystyle \frac{-(2m-1) }{2\cdot2}\)、\(m=-\displaystyle \frac{1}{2}\) を代入して、
\(x=\displaystyle \frac{1}{2}\)
\(m=\displaystyle \frac{7}{2}\)
このときの解も、\(x=\displaystyle \frac{-b \pm \sqrt{b^2-4ac}}{2a}\) のルートの中が \(0\) なので、
\(x=\displaystyle \frac{-b }{2a}\) より、
\(x=\displaystyle \frac{-(2m-1) }{2\cdot2}\)、\(m=\displaystyle \frac{7}{2}\) を代入して、
\(x=-\displaystyle \frac{3}{2}\)
参考
\(m=-\displaystyle \frac{1}{2} , \displaystyle \frac{7}{2}\) と求まったときに、
\(2\) 次方程式 \(2x^2+(2m-1)x+m+1=0\) に代入しても良いでしょう。
\(m=-\displaystyle \frac{1}{2}\) のとき、
もとの \(2\) 次方程式は \(2x^2-2x+\displaystyle \frac{1}{2}=0\)
\(2\) 倍して、\(4x^2-4x+1=0\) より \((2x-1)^2=0\)
\(x=\displaystyle \frac{1}{2}\) と重解が求まります。
\(m=\displaystyle \frac{7}{2}\) のとき、
もとの \(2\) 次方程式は \(2x^2+6x+\displaystyle \frac{9}{2}=0\)
\(2\) 倍して、\(4x^2+12x+9=0\) より \((2x+3)^2=0\)
\(x=-\displaystyle \frac{3}{2}\) と重解が求まります。
例題2
\(2\) 次方程式 \(2x^2-x+2k-1=0\) の実数解の個数を、定数 \(k\) の値によって分類しなさい。
解説
\(2\) 次方程式の判別式を \(D\) とすると
\(D=(-1)^2-4\cdot2\cdot(2k-1)\)
\(=1-8(2k-1)\)
\(=-16k+9\)
より、実数解の個数は
\(D \gt 0 \) つまり、\(k \lt \displaystyle \frac{9}{16}\) のとき、\(2\) 個
\(D= 0 \) のとき、\(k =\displaystyle \frac{9}{16}\) のとき、 \(1\) 個
\(D \lt 0 \) のとき、\(k \gt \displaystyle \frac{9}{16}\) のとき、 \(0\) 個